中国「BYD」 日本の軽自動車市場に2026年夏参入 軽自動車の先駆者スズキは価格競争激化で警戒感

30日開幕した「ジャパンモビリティショー」の現在の様子です。30日は関係者のみの入場ですが、トヨタのブースは、盛況のようです。
トヨタは、センチュリーブランドの立ち上げや新車を発表し、攻勢をかけています。対抗する各自動車メーカーの動きは。
スバルはEVのコンセプトカーを発表

ジャパンモビリティショーは過去最多となる500を超える企業や団体が参加しています。国内メーカーが力を入れていたのは、EV=電気自動車です。
スバル 大崎篤社長:
「スバルブランドを際立たせて参ります」
スバルは、車を操る楽しさを表現したEVのコンセプトカーを発表。空気抵抗を減らしつつも、力強さを意識したデザインにしました。三菱は、クロスオーバーSUVのEVコンセプトカーを発表しました。SUVの開発で培ってきた走行性能と乗り心地の良さを両立させています。
スズキは軽自動車のEVを発表

一方、スズキは、2026年の量産化を目指す軽自動車のEVを発表。車のフロントには、充電中などクルマの状態を示すディスプレイが採用され、独特なデザインになっています。その航続距離は270キロ以上。通勤や買い物など日常づかいを意識した仕様です。
スズキ 鈴木俊宏社長:
「日常づかいでいうと、1日30キロも走らせれば十分という生活を考えるとEVは一番軽自動車に適しているというところだと思う。生活に密着したモビリティのあるべき姿をもっと追っていきたい」
しかし、その軽自動車市場に海外から新たなライバルも。
中国の電気自動車メーカーBYDが軽自動車のEV「ラッコ」を発表

中国の電気自動車メーカーBYDです。
ビーワイディージャパン 劉学亮代表取締役社長:
「日本にフルコミットしています!BYD!ありがとうございます!」
BYDが発表したのは、軽自動車のEV「ラッコ」です。気になる航続距離は未発表で、EVとしての実力は未知数です。しかしそのデザインを見てみると、左右にスライドドアを備えているほか、広々とした空間が特徴で、使い勝手を追及していました。2026年夏の発売を予定しています。海外メーカーが、日本独自の規格である「軽自動車」の市場に参入するのは異例のことです。その真相についてBYD AutoJapanの東福寺社長は。
ビーワイディーオートジャパン 東福寺厚樹社長:
「日本の客の10人に4人は軽自動車を使っているという大きな市場でもあるので、より多くのみなさまにBYDに親しんでもらい、EVのよさを新しいライフスタイルの一環として体験してもらいたいということで開発を始めた」
BYDの襲来に軽自動車のトップランナー「スズキ」の反応は

価格競争が激化する中国市場で戦ってきたBYD。その黒船襲来に軽自動車のトップランナースズキは、価格競争が起こることを懸念していました。
スズキ 鈴木俊宏社長:
「利益なき競争はなんのためにやるのか。自動車業界、モビリティ業界がなくなっていいのというところにいってしまうと思うので、我々としては事業を守りたいし、そういうところで努力していかないといけないと思う。」
この懸念にBYDの東福寺社長は。
ビーワイディーオートジャパン 東福寺厚樹社長:
「巨人のスズキやダイハツやホンダといった大先輩方に喧嘩をしかける力はないので、先輩方の行いや今までの成功事例を研究しながらちゃんとしたビジョンでやっていこうと考えている。大メーカーがいろいろ出してくる車の価格や仕様装備、売れ筋といったものを見ながら最適な価格付けをしたい」





