
1000万色対応の3Dプリンターで製作…1体3万円~『自分フィギュア』の再現度 ふるさと納税の返礼品にも


愛知県刈谷市に本社がある金属加工メーカー「テルミック」が挑戦しているのは“自分フィギュア”。72台のカメラで3秒スキャンし、1000万色対応の3Dプリンターで忠実に再現します。家族の思い出や趣味の小道具までリアルに形に残せる、新たなモノづくりが注目を集めています。
■72台のカメラで3秒スキャン…忠実に再現“自分フィギュア”
自動車や産業用機械などの部品加工を行っている「テルミック」が、ユニークな3Dフィギュアを製作しています。

全身撮影ができる大型スキャナー。72台のカメラで360度から撮影が可能で、スキャン時間はわずか3秒。仕上げは1000万色対応の3Dプリンターで出力します。

テルミック執行役員・今井裕人さん: 「(自身のフィギュアを見て)ちょっと恥ずかしいですね。リアルすぎて」 表情や体格まで忠実に再現。犬を抱えた人や七五三で衣装を着た女の子、マタニティ姿のフィギュアも。実際に作成した社員の自宅を訪ねると。

テルミック執行役員・柴田侑さん: 「私と長男になります。 3歳の一番可愛いタイミングを形に残したかった」 妻: 「体の立体感や後ろの方までリアルで驚きました」 ぬいぐるみや好きなお菓子などの小道具も精密に再現が可能です。

東海テレビのカメラマンも機材を持って自分フィギュアを作成してみることに。 撮影してから完成までは約2~3週間。大きさは実物の20分の1から12分の1サイズまで3種類から選べます(1体3万円~)。

完成したフィギュアを本人と比べてもそっくり。顔のシワや服の柄、カメラの細部までリアルに再現されています。
■製造業の面白さを伝えたい…企業の思い
なぜモノづくり企業がフィギュアに挑んだのでしょうか。 テルミック田中秀範社長: 「フィギュアを最初からやり始めたわけではなく、50年前の機械の部品を持って来られるお客様がみえますので、図面の無いものでも形にしますよと」 図面が存在しない部品を3Dスキャンして復元したのがきっかけでした。 2025年5月からは工場がある常滑市のふるさと納税の返礼品にも加わり、既にオーダーも入っているといいます。

田中社長: 「フィギュアを通して“製造業は何でもできる”面白さを知っていただきたい」 金属加工メーカーの技術が生んだユニークな“自分フィギュア”が、ものづくりの可能性を広げています。 2025年8月25日放送