「家賃補助」「初任給アップ」でアピール 免許を持つ人は10年で20万人減少… バスの運転手どう確保する?

人手不足が深刻なバス業界。東海地方でも運転手の獲得に向けた様々な取り組みが行われています。
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先週、名古屋市交通局が開いた就職説明会。来年度の採用試験に向け、市バスの運転手を募っていますが、そう簡単ではありません。
(名古屋市交通局 人事課・小川貴久課長補佐)
「全国的に大型二種免許の所有者が減少している状況もあり、人材確保がさらに難しくなることが懸念される」
バスの運転には大型二種免許が必要ですが、警察庁によると免許を持つ人は年々減少。2015年から2024年までに約20万人も減っています。
この日参加した4人は、いずれも大型二種免許を持っていますが…
(参加者)
Q.同世代で大型二種免許を持つ人は?
「いない。普通免許も大学のうちに取らない子が多い」
名古屋市内の約9割の路線を担う市バスにとって、運転手の確保は急務となっています。
1日4時間ほどの勤務でも「正社員」に
獲得競争が激しくなる中、各社採用活動に知恵を絞っています。
運転手が4年間で2割近く減少した「岐阜バス」では、岐阜市と協力して新たに採用する運転手に市営住宅を提供。さらに市とバス会社が家賃を補助することで、1年間は運転手の家賃負担はゼロに。
路線バスに加え高速バスなどの運行も行う名鉄バスでは、子育てや介護をしながら働ける環境作りとして、1日4時間ほどの勤務でも「正社員」として扱う新たな働き方を導入しました。
一方の名古屋市交通局も、初任給を2年間で約20%アップさせるなど、待遇向上をアピール。
(名古屋市交通局 人事課・小川貴久課長補佐)
「名古屋市の公務員として、安心して長く働くことができる職場なので名古屋市交通局に少しでも興味のある人、市バスが好きな人の申し込みをお待ちしている」