名古屋駅の桜通口が「憩いの場」に リニア開業みすえ社会実験 “飛翔”跡は歩行者の広場へ

リニア開業を見越した再開発が進む名駅エリアで、これまでなかったような空間が誕生しています。名古屋市が玄関口の未来をどう描いているのか、取材しました。
「名古屋駅前の歩道です。普段から多くの人が行き交う場所ですが、椅子や人工芝が…」(上坂嵩アナウンサー)
テーブルの上には電源タップが置かれ、普段はないキッチンカーも登場しました。
名古屋市が始めたのは、大名古屋ビルヂングの前などの道路空間の新しい使い方を模索する社会実験です。
11月8日と9日の週末は、ホットドッグをほおばる外国人の姿や、こたつでカードゲームまで…。老若男女の憩いの場となっていました。10日も仕事の合間のお昼休憩で訪れる人が。
この社会実験の背景にあるのは…。
「これから名古屋駅前も再整備に向けて進めていくところで、普段通行される方、使われる方、みなさまにしっかり周知したいのも社会実験の目的」(名古屋市住宅都市局 名駅ターミナル整備課 伊藤太一 課長補佐)
名古屋駅前で「人中心のまちづくり」

名古屋駅前のシンボルといえば、モニュメントの「飛翔」。
市民や観光客らに長く親しまれてきましたが、リニア中央新幹線の開業に向けた駅前再整備のために2022年に撤去されました。
リニア開業時には、桜通口から飛翔があった部分にかけて歩行者専用の広場になる予定です。
利用者からはこんな声も…
Q.再開発で移動しやすくなったら?
「通学もバイト行くのも全部使うので、めちゃくちゃ便利です」
タクシーやバスなどの交通量も多い名古屋駅周辺。その中で名古屋市が進めようというのが「人中心」のまちづくりです。
「(名古屋駅には)9つの路線があり、利用者も1日130万人と言われ、非常に大きな有数のターミナル駅ですが、リニア中央新幹線がきて、誰でもわかりやすく快適に乗り換えができる空間をつくっていく。桜通は、名古屋駅から街に抜けていく通りというのが一番の特徴。名古屋駅前にふさわしい唯一の通りにしていくことも大きなポイントだと思う。みなさんにわくわくしていただければと思っています」(伊藤課長補佐)
再開発でどう変わる?

名古屋駅の桜通口は、2022年に撤去された「飛翔」があったエリアまでが大きな広場に生まれ変わります。
駅を出てからの商業施設などへのアクセスを良くするほか、リニア開業後に多くの人が訪れることを見越し、誰でもわかりやすく快適に乗り換えができる空間を目指すといいます。
まだまだ再開発が進む名駅周辺。名古屋市は今後も同様の社会実験を行っていきたいとしています。





