
レトロな駄菓子屋を再現“昭和ハウス” 元気があった時代の空気感を味わって! ホーロー看板などの懐かしいグッズも

「昭和の日」の先月29日。この時代に魅了された1人の男性が、名古屋に“ちょっと変わった”店をオープンさせました。一体どんな店なのでしょうか?
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4月29日に名古屋市北区にオープンしたレトロな雰囲気の駄菓子屋さん。今も根強い人気の駄菓子や、くじなどが並んでいます。
(60代女性)
「孫の好きなのと自分の好きなのと、昭和の女ですから買いにきました」
(30代男性)
「子どもたちが集まって、活気が出ていいと思います」
(18歳女性)
「昭和チックな感じが好きだったので、気になって入ってみました」
店主を務めるのは冨永潤さん。実は「あるモノ」のコレクションでは知る人ぞ知る愛好家なんです。三重県伊賀市に住む冨永さん。これまでにも何度か取材に訪れている、この場所は名付けて「昭和ハウス」。昭和の生活用品や家電で埋め尽くされています。
(冨永潤さん)
「(これらのブラウン管のテレビは)テレビ放送が始まったくらいの頃のもの。貴重なので、観音開きで普段は片付けておく」
放送開始当時のテレビ。以前に取材したときには、実際に映像も映してみました。
名古屋につくられた新たな拠点は「駄菓子屋」
さらに、こんな変わったものも!
(冨永潤さん)
「ヱヂソンバンドという“健脳器”で、昭和15年とか戦前の商品。頭に着けると冷たくて賢くなるという器具」
ちょっと怪しげですが、科学への憧れも強かった昭和ならではの一品です。
ドラマやイベントなどで、こうした昭和グッズを貸し出すことも多いという冨永さん。新しい拠点をつくったと聞いて名古屋市・北区を訪ねました。
(冨永潤さん)
「昭和を楽しんでもらう店を、ずっと名古屋でやりたいと思っていたのが、やっと現実になった。駄菓子屋です」
名付けて「昭和ハウス名古屋支店」。店内には懐かしの駄菓子の数々が!
(冨永潤さん)
「これは金券くじ付きの菓子で、開けて10円とか20円と書いてあったら、その分の買い物ができる。(今は1個が)15円。僕らの時代は10円だった。こちらはココアシガレット、これも現役です」
昭和を感じられるグッズが集合!
さらに「昭和ハウス」ならではの“お宝”も。カプセルトイのコーナーで販売されているのは…。
(冨永潤さん)
「これは昔の野球バッチ。昭和40年代とかのもの」
イラストやユニホームに年代を感じる金属製のバッジ。元々は“くじの景品”だったといいます。
そして店内を飾るのも「昭和」を感じるホーロー看板。
(冨永潤さん)
「これは名古屋で見つけたもの。『家を壊してしまうので、古いものとか欲しいものがあったらあげるよ』って言われて。ホーロー看板が壁中にいっぱいあって『全部いいですよ』と言われたので持って帰ってきた」
さらに現在は準備中ですが、昭和博物館のようなコーナーも設置する予定ということ。ちょっと覗いてみることに。
「昭和」は未来の科学に憧れていた時代
(冨永潤さん)
「これは昔のAMラジオ。(1970年の)大阪万博に近い時代に発売されたもので、デザイン的に未来型というか、(手首に巻く)感じで携帯ラジオになる」
そして、こんな珍しいものも…。
(冨永潤さん)
「これはテレビ電話のように見えるんですが、テレビと電話なんです。当時、漫画の中の世界にはテレビ電話は登場していたと思うので、そういうのを夢見て(つくられたという感じ)」
そんな昭和を愛する冨永さんを、サポートしてくれる人も現れました。
(冨永潤さん)
「『ここも用意するから昭和にしようよ』と準備してもらって始めることになった。実は、そこの会社名も“昭和電機工業”に変わった」
昭和が好きで、会社名も変えたという昭和電機工業の中島会長。
(昭和電機工業 中島茂昭 会長)
「(以前は)エヌテックといいます。(今は)昭和電機です。」
昭和の空気感を感じて元気に
こうした昭和好きな人たちの支援があって実現した「昭和ハウス名古屋支店」。
(冨永潤さん)
「今の方が絶対に過ごしやすいというか、すごくいい時代になっていると思うが。昭和の時って上向きに活気づいていた、勢いがあると思うので。その良さは昭和が一番いいかなと思う。(店に来て)元気になって帰ってもらえたらうれしい」
熱気と自由な発想であふれ、おおらかだった昭和の時代。ここは、そんな空気感を味わうことができる場所になりそうです。
名古屋市北区の昭和ハウス名古屋支店には専用駐車場はないため、車を止める際は近くのコインパーキングなどを使ってほしいということです。