名古屋駅前で71歳男の車が“暴走” 専門家「100キロ前後は出ていると思う」 なぜ事故は起きた?防犯カメラ分析で専門家「アクセルとブレーキを踏み間違えたか」

けさ、名古屋駅前で71歳の男が運転する車が、横断歩道の歩行者を次々とはねました。1人が死亡2人が重傷です。一体なぜ事故は起きてしまったんでしょうか?
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事故現場は「名古屋駅」と「ささしまライブ駅」の中間地点に位置していて、名鉄百貨店の6階へと繋がるスロープの出口でした。
向かって右側が「下り」、左側が「上り」になります。この前にある横断歩道を渡っていた通行人を軽乗用車が次々にはねました。歩行者側の信号は青信号でした。
スロープには上りと下りで2車線ずつあり、間に縁石があります。今回は、車両が下ってきて縁石にぶつかり制御不能になり、反対側の車線に入って歩道に突っ込んでいったのではないかと考えられます。
防犯カメラの映像を確認してみます。
朝7時半、多くの方が歩いています。突然、画面左側から車が突っ込んできます。
かなりのスピードで突っ込んできて、縁石に前輪をぶつけ左車輪が浮くような形で右に傾いたまま、歩道に突っ込んでいったとみられます。
専門家「100キロ前後は出ていると思う」
交通事故鑑定人の中島博史さんに伺います。防犯カメラの映像を見て、どんな事故だと考えられますか?
(交通事故鑑定人・中島博史さん)
「下り坂のスロープで、スピードが出てしまったのだと思う。そこでブレーキを踏もうとしてアクセルを間違って踏んでしまい、非常に高速になってしまった。踏み間違えていることに気付かないまま、曲がりきれずに縁石にぶつかって制御不能になったというような事故だと思います」
Q.ドライバーは事故を起こしたのは認めるが「人にはぶつかっていない」という供述をしているが、この点については?
「縁石にぶつかって跳ね上がる時の衝撃と、人をひいてしまった時の衝撃が混ざっている可能性が一つある。あとは、人をひいてしまったという非常に重大な事故なので、そこに自分が責任を持ちたくないというような、心理的な防衛機制みたいなもので、自分の記憶を歪めてしまっている可能性もあるかもしれない」
Q.スピードはどれぐらい出ていたと推測される?
「100キロ前後は出ていると思う。下り坂の途中でアクセルをブレーキだと思って強く踏んでしまい、加速してきた状態で曲がろうとしているんだと思います」
Q.止まった場所が工事現場ということで、かなり長い間走っていたことになりますが、この点については?
「幹線道路で非常に幅が広いところを完全に横断しきってしまっているので、アクセルからはペダルを離したのかもしれないですが、積極的に急ブレーキを踏んで止めるわけではなく、スピードがあったので惰性で進んでいって、工事のフェンスにぶつかって止まったという状態だと思います」