猛暑から小さな命を守る“公用車”下校で熱中症対策 児童をサポートする無料送迎 木下宙町長「今後も検討」 岐阜・川辺町

(弓削はな記者)「正午過ぎの名古屋栄です。手元の温度計は34℃。生ぬるい風が吹き、立っているだけで、汗が噴き出してきます」
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きょうも蒸し暑い名古屋市内。午後3時半までに、34℃を記録。
(街の人)
「暑い。蒸し暑い」
「蒸し暑い。(Q:汗は?)汗も出る」
「過去一暑い。蒸し暑さと熱風で。汗が止まらない。自転車に乗っていても」
豊田市は午後3時半までに34.7℃まであがり、岐阜県大垣市では35.2℃。三重県伊賀市では34℃を観測。引き続きこまめに水分補給を行い、屋内ではエアコンの適切な利用など、熱中症予防が必要です。
所変わって、岐阜県川辺町の川辺西小学校です。1台のワンボックスカーが停まっていました。児童たちの強い味方になる車です!教室では…
熱中症対策として “公用車”で下校
(先生)「学校から家までの距離が長い人は、“公用車”という町の車を使って帰ることになります。それは一体なぜでしょうか?」
(児童ら)「熱中症~!!」
この車は普段、川辺町議会の議長が使っている公用車で、本格的な暑さとなり町の小学生の下校時の熱中症予防のため、7月1日から町内にある3校の小学校に通う児童らを家まで無料で送り届けています。
使う公用車は他にも1台。
(利用する児童)
Q:きょう車で帰れるけど、どう?
「うれしい」
「涼しいし、早く帰れるから」
児童たちが乗る公用車は、山あいの道を進んで行きます。支援の対象は通う小学校から約2.5キロ以上離れた場所に住む1・2年生の希望者です。
3校合わせると今回、21人の児童が利用することに。
「命に直結する問題」 今後も児童のサポートを検討
(利用した児童)「涼しかった。楽しかった」
(父親)「下校の道が長いので、どうしても水がなくなるのが心配だったので、車で送ってもらうのが、タイミング的にもありがたかった」
Q:乗り心地はどう?
(利用した児童)「気持ちよかった」
(父親)「家の車より良い?」
(利用した児童)「うん!」
5月に就任した木下宙町長が選挙公約にもあげていた児童をサポートするための下校支援。決断をしたきっかけは?
(岐阜・川辺町 木下宙 町長)
「私が子どもの下校に付き添う中で、小さい子どもたちが小さい体で暑い中帰っているのを見て、命に直結する問題だと感じた。今後、広く手を差し伸べられるように、検討していきたい」
川辺町の公用車を使っての下校支援は夏休み期間を除き、9月末まで行われる予定です。