夏の必需品「水筒」 放置すると"菌の温床"に 効果的なお手入れは泡スプレー洗剤

水分補給が欠かせないこの時期、手放せなくなる水筒。しっかりケアをしないと、雑菌の温床になることもあるんです。
群馬県の伊勢崎で、「41.8℃」と国内最高気温を更新した5日。
名古屋の最高気温は、37.7℃と、9日連続の「猛暑日」に。
また岐阜県の多治見で38.2℃、三重県の上野で37.8℃を観測しました。
熱中症の疑いで、5日に搬送されたのは、東海3県であわせて66人でした。
まだまだ続く暑い夏。熱中症対策に、出先でもこまめな水分補給ができるよう、常に水筒を持ち歩く人もよく見かけるようになりました。
暑い夏の水分補給に欠かせない水筒、街の人たちはどのように手入れしているのでしょうか。
Q.水筒は使う
「毎日使う。(水筒が)縦長なので、普通のスポンジだと手を入れないといけないから、しっかり洗えないのではないかという感じはする」(街の人)
「夏だとヌメヌメするので。手だと奥まで届かないので、柄のついたブラシで洗っている」(街の人)
"菌の温床"になる恐れも

ちょっと面倒な、毎日の「水筒洗い」。
でも、放置しておくと、"菌の温床"になる恐れもあります。
食品の微生物検査を行っている、宮田有規さんに聞きました。
Q.夏は雑菌が繁殖がしやすい時期
「やはり気温も高く湿度も高いので、雑菌が繁殖しやすいと思う。水分や飲み物の栄養などを、菌は栄養にして増殖するので注意が必要」(商品検査センター「りんご館」検査担当 宮田有規さん)
"水筒の菌事情"を調査

宮田さんが実際に調査した、"水筒の菌事情"のデータがあります。
使ったのは、ふた・パッキン・飲み口を分解できるステンレスの水筒。
汚れた状態を再現するため、水筒を雑菌が含まれる液体につけ込み、ふた4カ所の菌の数を計測しました。
パーツを分解せずに洗った場合と、分解した場合で比較します。
ふたなどの細かいパーツをスポンジで洗った場合は、分解しても洗いにくい箇所には菌が残っていました。
「水筒は洗い残しによって、隙間などに汚れが残り、菌の温床になる。長期間使用した水筒は、水筒についた傷に菌が入り込んで、菌が繁殖しやすくなる」(宮田さん)
効果的なケアは?

続いて菌を調べたのは、水筒内部の「底」や「側面」。
手が届くところまでしか洗わなかったところ、それぞれの場所から菌が検出されました。
一方、効果的だったのは、柄の長いスポンジや泡スプレー洗剤、酸素系漂白剤での洗浄でした。
「日々のケアは、泡スプレーで短時間ですることがおすすめ。週に1度程度は、除菌・消臭・漂白を目的として、漂白剤を使用することもおすすめ」(宮田さん)