歩道に乗り上げた暴走事故は一体なぜ起きた? 坂道で急発進しないための注意点を自動車学校で聞いた 記者が実体験 名古屋

きのう名古屋の中心部で車が歩道に乗り上げ、7人がけがをした事故。こうした事故から歩行者の安全を守る手立てはあるのでしょうか?
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現場近くに設置されていた防犯カメラには、事故直前の映像が記録されていました。画面の右側から現れた1台の車が、スピードを出した状態でセンターラインを横切って反対側の歩道へと突っ込みます。車は建物の外壁を避けるように左に方向を変えると、そのまま歩道を走行したとみられています。
事故があったのは、きのう午後1時ごろ。名古屋市中区栄3丁目で、歩道に乗り上げた乗用車が歩行者を次々にはねました。乗用車は、その後に車止めにぶつかって止まり、男の子の赤ちゃんや10歳くらいの女の子を含む7人がはねられ、けがをしました。このうち20代の女性と60代の女性が骨折し、重傷です。
上り坂でアクセル強く踏んでしまい加速か
(目撃者)
「1人飛ばされて、もう1人も真ん中くらいにいて。2人くらいが交差点の中、交差点の横に3、4人くらい。頭から血を流している人は2人くらい」
車は前の部分が大破しエアバッグも飛び出しています。車を運転していたのは74歳の女性でした。
(目撃者)
「(運転していた女性は)ハンドルを握ったまま、運転席から降りることもできなかった。固まってしまっていて『どうしよう、どうしよう』。動揺されているなと思った」
車を運転していた女性は商業施設の地下駐車場から出てきたところ、事故を起こしたとみられ、警察に対し「スロープが上り坂でしたので、アクセルペダルをいつも以上に強く踏んでしまい、加速してしまったと思います」と話しているということです。
6年前にも似たような事故が…
似たような事故は名古屋で6年前にも…。2019年6月、名古屋市中区で乗用車がホテルの地下駐車場から通りに出ようとしたところワゴン車と衝突。
横転したワゴン車が横滑りして停車していたタクシーにぶつかり、合わせて3台が絡む事故が起きました。乗用車を運転していた当時87歳の男性は「上り坂でアクセルを強く踏みすぎた」と話していました。
上り坂を運転する際の、こうした事故はどうしたら防げるのでしょうか?
坂道発進で注意することは? 記者が実体験リポート
訪ねたのは名古屋市西区のCBC自動車学校。坂道の前からアクセルを強く踏むと車はどうなるのか、安全に配慮したうえでインストラクターに試してもらうと、急発進したかたちになり、座席に乗っていても、かなりの衝撃が。
(CBC自動車学校インストラクター 纐纈翔さん)
「(事故を起こした女性は)車が急加速、急発進してしまって、そのままパニック状態に陥り、ハンドル操作・ペダル操作を誤ったことが考えられる」
「坂道発進」の教習に使うコースは勾配10パーセント。坂を上るときに、大切なのは、ゆっくりと徐々にアクセルを踏み込むことです。
ハンドブレーキを使用して徐々にアクセルを
ここで心配なのは、上り坂の途中で停止した場合、ブレーキから足を離すと車が後方へ下がりだすことです。その際はまずはブレーキを踏んで車が下がるのを止めますが、坂の途中で止まったときは、ハンドブレーキを利用し急発進を防ぎます。
後方を確認しハンドブレーキを引いて、その状態でブレーキから徐々に足を離し、車が下がりださないことを確認。そしてアクセルを徐々に踏み込んでいき、車が前に動き出すタイミングでハンドブレーキを下ろし(解除し)ます。するとゆっくり車は坂を上り、急発進を防げるのです。
坂道では焦らず落ち着いて運転することを心がけたいものです。