一体誰が何のために…小学校の花壇で花と花の間に『シカの頭』犯罪心理学の専門家が注目した“時期と場所”
岐阜県美濃市の中有知小学校で1月9日、花壇にシカの頭が埋まっているのが見つかり、警察が事件性も視野に調べを進めています。何者かによる犯行の場合、どういったことが考えられるのか、犯罪心理学の専門家に話を聞きました。
■「鋭利な刃物で切断されたような…」冬休み明け翌日に見つかる
警察などによりますと、美濃市立中有知小学校で1月9日午前、学校職員の女性が、花壇の苗が踏み潰されて土が盛り上がっているのを見つけました。
授業が終わった午後に、教頭が立ち合い掘り起こしたところ、長さ40センチから50センチのシカの頭が見つかりました。シカの頭に角はなかったということです。 石原隆校長: 「実際に見させていただいています。完全に埋められているという状況ではなくて、少しくぼんだ所に土をかぶせて置いてあった。頭部自体は首から上ということで。何か引きちぎられたというよりも、鋭利な刃物で切断されているような印象は受けました」 現場の小学校は東海北陸道の美濃ICの近くで、周囲は田んぼのほか、住宅が点在する地域です。
Q.この辺りでシカを見たことはある? 付近の住民: 「ない。そこに山があるでしょ、シカはあの山の辺りにしかおらんわね、きっと。イノシシもこの辺は歩かないし、サルも来ない」
■犯罪心理学の専門家が指摘する「時期」と「場所」
犯罪心理学の専門家は、「意図的に狙ったのでは」と、犯行のタイミングについて指摘しました。
関西国際大学の中山誠教授: 「子供の目に触れる恐怖心、場合によってはPTSDになるようなケースかもしれない。それを意図的に狙ったと思います。冬休み中ではこうはならない。シカをしとめることを考えると、大きさ的にも難しい。子供・少年の犯罪としては難しいんじゃないかなという気がします」 また、埋められていた場所については…。 中山教授: 「花壇は華やかなものあり、気分をゆったりさせるもの。近づきたくない、思い出したくない、そういう気分を(子供に)起こさせることによって、容疑者はそこに満足感を得られるのかもしれないですね」 発覚後、学校には教育委員会と警察により防犯カメラが設置されました。また、保護者にも「登下校の時間帯に警察が巡回されます」などと知らせるメールも送られました。
石原隆校長: 「新年が始まって、子供たちも新しい気持ちで登校している中での出来事でしたので、非常にびっくりしていますし、心配もしています。子供たちが安心・安全な環境の中で生活していけたらと常に思っています」 警察は、事件性も視野に調べを進めています。