高温障害で米粒が白く濁る「白未熟粒」 東海地方が全国で一番割合が高く…東北地方の4倍超 コメ価格はこの先どうなる?

(東海農政局 生産流通消費統計課・中邑克彦課長)
「予想収穫量については、7年ぶりに増加している」
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きのう東海農政局が発表したのは、東海3県の2025年産の主食用のコメの予想収穫量です。
2018年で増加した収穫量はその後減少しましたが、ことしは7年ぶりに増加に転じると予想。去年よりも2万4000トンあまり多い、約35万1700トンになる見込みです。
その背景にあるのは…
(東海農政局 中邑課長)
「主食用の作付面積が増加となっている」
コメ不足で市場の価格は高騰したわけですが、去年、東海地方で家畜の飼料用などに栽培されていた稲の約4割を、ことしは主食用に転換したということです。その結果、主食用のコメの作付面積は、去年より約4.6%多い7万2300ヘクタールになりました。
高温障害 東海地方は「白未熟粒」の割合が全国一
一方で、こんな発表も。
(東海農政局 中邑課長)
「高温(障害)の影響が、少なからずあった」
夏の厳しい暑さによって起こるコメの高温障害。粒が白く濁る「白未熟粒」の割合は、10月25日の段階で東海地方ではコメ全体の7.5%に。これは全国で一番高い割合です。
東北地方と比較すると4倍あまりで、厳しい栽培環境だったことが改めてわかりました。
そして、気になるコメ価格は最新のデータでは、全国平均が5キロ4316円と最高値を更新。この数字を受けて、農林水産省にこの先どうなるのか聞くと。
(農林水産省生産部 寺師義光農産政策調整官)
「(農水省は)需給の安定を通じて、価格の安定を図ることが基本と考える」
農水省としても、今は収穫量が増えたからといって「安くなります」とははっきり言い切れる状況になく、“令和のコメ騒動”はそう簡単には終息しない気配です。





