余った花火は来年も使える? 花火メーカーが教える正しい後始末

17日、三重県熊野市で熊野大花火大会が開催されました。大輪の花火も見ものですが、手軽に楽しめる手持ち花火も風流です。ただその後始末、意外な注意点もあるそうです。
江戸時代から約300年続くともいわれ、多彩な演出で知られる「熊野大花火大会」。
いかだに仕掛けた花火が海面で炸裂する 「海上自爆」に、世界遺産の鬼ヶ城とよばれる岩場に花火玉を置いて爆発させる、大仕掛け。
会場には約12万人の観客が詰めかけました。
家庭で楽しめる手持ち花火 捨て方に注意

夏の風物詩、花火は家庭でも。
ただ、楽しむ上で注意したいのが後始末の方法です。愛知県西尾市の花火メーカー「若松屋」に手持ち花火の正しい捨て方を聞きました。
「消えたものを水につける。自治体によって様々だが、花火は基本、燃えるごみに出せる」(若松屋 営業部 竹内直紀 部長)
一方、急な天候の変化などで用意した花火を使い切れないということもあり得ます。余った花火は、来年も使えるのでしょうか。
「10年ぐらいは消費期限としてある。ぜひ来年遊んでいただければ。未開封のパッケージのままであれば、できるだけ湿気のない所に保管。バラバラになっている場合は新聞紙に包むなどして保管していただければ」(竹内部長)
一方、使っていない花火を捨てる場合には、注意が必要です。
「水につけて、この状態で1週間くらい放置。自治体でいうと、燃えるごみが多いと思うんですけど、最後焼却場で燃すことになるので、その時に不測の事態が起きないように」(竹内部長)
使わなかった花火の捨て方は、自治体によって異なるため、分別ルールの確認が必要です。
片づけが楽なエコパッケージ花火も

気を付けたい手持ち花火の後始末ですが、片付けが楽になる、ある商品が人気を集めているといいます。
「エコパッケージ花火です」(竹内部長)
見慣れた手持ち花火は、種類ごとにプラスチック製の小袋に入っていて台紙にテープで固定されていますが、こちらの花火は100%紙素材で包装されているのが特徴。遊んだ後に、花火と一緒に燃えるごみで捨てられます。
「基本、裸に近い形の花火がこの袋の中に入っている。コンパクト化による運賃の削減、プラスチックの不使用。セットする際のエネルギーを削減できます」
コストが減った分、従来と同価格で花火の本数は20%増量。おととしの発売以降、売れ行きは好調で、昨年度の販売数は前の年と比べて10倍だったといいます。
「終わった後の片付けにもストレスを感じず、正しい場所で正しく遊ぶことができる状況を作っていきたい」(竹内部長)