
テーブルには買った総菜が手つかずで…雑木林から遺体で見つかった64歳女性 分かってきた“事件前の行動”


滋賀県米原市の雑木林で4月2日、岐阜県垂井町の女性(64)の遺体が見つかった事件から1週間が経ちました。取材を進めると、女性の身に何があったのか、事件前の行動が見えてきました。
■閑静な住宅街に住む女性に何が…知人「生活リズムしっかりした方」
滋賀県米原市の雑木林で4月2日、不法投棄防止のパトロールをしていた市の職員が、女性の遺体を発見しました。

遺体はうつぶせ状態で、下に敷かれた布団が左右から体をくるむように背中側に被せられていたといいます。

死因は、首を強く圧迫されたことによる窒息死で、死亡したのは3月下旬ごろとみられています。 遺体の身元は、発見現場からおよそ11キロ離れた岐阜県垂井町に住む桐山真弓さん(64)でした。桐山さんは、閑静な住宅街で1人暮らしをしていました。

桐山さんの車は自宅のガレージに止められたままだったことが、捜査関係者への取材で新たに判明しました。何者かに連れ去られ、米原市に遺棄された可能性があるとみられています。 桐山さんを知る人: 「ゴミ出しとか庭にいらっしゃる時とか、会ったら『おはようございます』『こんにちは』と。庭とかもきれいに手入れされていますので、生活リズムがしっかりされた方だなと思いましたね」
■最後の目撃は駅の防犯カメラ “いつも通りの生活”から無断欠勤までの行動は
桐山さんの身に何があったのか。取材を進めると、事件の前の行動が見えてきました。 桐山さんは3月13日、勤務先のこども園に出勤しました。翌日には休暇をとっていて、捜査関係者などによると、かかりつけの歯科医院を受診し、次回の診察の予約をしていたことが分かっています。

歯科医院に行く前も、「いつも通りの生活」を送っていたようです。 3月14日には、自宅から400mほどの距離にあるスーパーで総菜などを買い、その日の食事の準備をしていたとみられています。

ところが、休日を挟んだ3月17日、こども園を無断欠勤します。不審に思った上司が自宅を訪ね、行方不明になっていることが発覚しました。 捜査関係者によると、自宅のテーブルには、スーパーで買った総菜が手つかずの状態で放置されていたといいます。 行方不明になっているのが発覚した17日には、自宅近くの駅周辺で警察が聞き込みをしていた、という証言もあります。

近所の人: 「17日に駅のロータリーで、警察官から『行方不明者がいる、60代の女性、心当たりはありませんか』と。いつもこの近辺に車を止めて、『駅の方にお子さんを迎えに来たりすることはありませんか』と質問された」 最後に目撃情報があったのは3月14日です。駅の防犯カメラに、歯科医院から自宅の方角に向かって歩く桐山さんの姿が映っていたといいます。 17日までの間に、突然、何者かに連れ去られたのでしょうか。滋賀県警と岐阜県警の合同捜査本部が、140人態勢で捜査を続けています。