「捕まるのが嫌だった」 26年…どこでどんな生活を? 証拠残し住宅街から“消えた女” 被害者の夫と意外な接点

1999年に名古屋市西区で女性が殺害された事件、10月31日に容疑者が逮捕となりましたが、まだ多くの謎が残されています。逮捕された安福久美子容疑者は、殺害された高羽奈美子さんの夫・悟さんの高校の同級生でした。現場から姿を消して26年。どんな生活をしていたのでしょうか。

隣の生徒と腕を組み微笑む制服姿の女。安福久美子容疑者の高校時代です。
殺害された高羽奈美子さんの夫・悟さん。2人は高校の同級生で、同じ部活に所属していました。

高羽悟さん:
「今思えば僕は彼女から「好きです」という手紙をもらったり、バレンタインでチョコレートをもらったりしましたよ。なんで?という感じ。あなたに俺が何か悪いことしました?って感じ。野蛮な性格じゃない、おとなしい子だったから、想像できない高校時代からは」
安福容疑者の同級生たちも同じ印象を持っていました。
安福容疑者の同級生:
「おとなしいよ、それしかない。おとなしいっていうことしかない。なんでこんな事件になったのだろうか」
「すらっとしているし清楚だし、そんな思い切ったことするとは思わんわね」
事件当時、港区に住んでいた安福容疑者。夫や子どもと暮らしていたといいます。
安福容疑者の近所の人:
「冷たい印象でした 子どものことは大事みたいなんだけど、本当に笑顔もなく、冷たい対応だった」

悟さんは事件のわずか5か月前、安福容疑者と会っていました。
高羽悟さん:
「(部活の)OB会で会って、彼女(安福容疑者)は「結婚して今頑張ってる」と話していたので、結婚してちゃんとやってんだ。その一言だけだもんね、言葉交わしたのは。どうして殺害の動機になるのか、よくわからない 」
高羽さんの妻・奈美子さんと安福容疑者とは面識がなかったとみられています。
「事件の報道も見られなかった。家族や親族がいるから迷惑をかけられないし、捕まるのが嫌だった」

26年もの間、家族と暮らしながら逃亡を続けてきた安福容疑者。安福容疑者の自宅から直線で約10キロ離れている殺害現場。
当時、徒歩で逃げたとみられていて、現場のアパート周辺の人通りは…
近所の人:
「人通り少ないねここは」
「前は(家を)開けっぱなしで寝ていた。人けはほとんどない」
元警捜査一課 佐々木成三さんが事件現場の住宅街で気になったこと

26年前に安福容疑者が逃走した住宅街。
埼玉県警捜査一課で数々の事件を解決してきた、佐々木成三さんが歩いて気になったことが…。
元埼玉県警捜査一課 佐々木成三さん:
「こういった細い道をどんどん自分で、人のいないところを狙って逃げている可能性は十分あります」

さらに今と当時では大きな違いが…。
佐々木さん:
「今では一般住宅でも(防犯)カメラがついているところが結構あるんですけど、当時になるとこのような住宅街では(防犯)カメラの数は相当少なかった。
今では当たり前のようにある防犯カメラ。26年前は目撃情報が容疑者に迫る重要な手がかりでした。その目撃情報の中にはけがをした安福容疑者とみられる姿も…。
この先に公園があると把握していた?
佐々木さん:
「(把握)していたと思います。公園に入った理由は手を洗うという目的があったと思います」

現場から直線距離で300メートルほどの場所にある公園。この公園のあたりで足どりが途絶えました。
佐々木さん:
「公園が大きなポイントになる。公園の中に自転車があっても不自然ではないですし、路上駐車している車も多くある。ここ(公園)から逃走手段を変えている可能性も十分あると思う」
26年間逃げ続けた安福容疑者。警察は足どりの裏付けを進めています。





