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なぜ26年も容疑者は身を潜めた? 動機は? 犯罪心理学者・出口保行さんが名古屋主婦殺害事件を分析

11.03(月)18:53
1999年、名古屋市西区のアパートで女性が殺害された事件。今年10月に逮捕された女は「毎日不安だった」と供述しています。26年間出頭しなかった心境について、犯罪心理学が専門の出口保行・東京未来大学副学長に聞きました。
 事件から26年もの間、身を潜めて暮らしていた安福久美子容疑者(69)。
 警察によると、事件後も名古屋市内に住んでいたとみられています。
 逮捕まで「毎日不安だった」としながらも26年間出頭しなかった心境について、出口さんは…。
「自分が抱えている、例えば家族であったり社会があると、それを裏切るようなことができなかったんだろうなと思います」
 また容疑者について、「近所付き合いは少なかった」と話す近所の人が多いものの、「挨拶したら返してくれる」という声も聞こえてきます。
「社会性が乏しいと思われると、何かにつけて“疑わしい人” “何か危ない人”と思われる危惧は非常に大きかったんだろうと思います。あえて社会の中に溶け込もうとしていたというようなところはみられると思います」(出口さん)
 被害者の高羽奈美子さんと面識がなかったとみられる安福容疑者。なぜ殺人事件が起きたのでしょうか?
「通常の殺人であれば、加害者と被害者の面識率は90%を超える。その動機の60%以上は不満・不安という負の感情になります。今回の加害者が、被害者に対して何の感情をもって犯行に臨んだのかをどう明確にすることができるかということだと思います。ここまで突き動かすような感情が発生していたことになるわけですから、容疑者・被害者の関係性というものが今後の捜査の中でどう判明してくるのか、そこに最大限の興味が注がれるだろうなと思っています」(出口さん)





