
開発中止の「スペースジェット」展示へ 小型ジェット旅客機開発「再挑戦」機運アップへ

02.05(水)12:07
2023年に開発が中止された国産初の小型ジェット旅客機「スペースジェット」の飛行試験機が、あいち航空ミュージアムに展示されることになりました。
展示されるのは、最終的な設計に最も近い「スペースジェット飛行試験機10機号機」です。2020年1月に完成し、2020年3月には豊山町の名古屋空港で初飛行を行いました。しかし、型式証明の取得に巨額の資金が必要になることなどから、三菱重工は2023年2月、スペースジェットの開発を中止。この機体は豊山町にある三菱重工の工場内に保管されていましたが、今回、愛知県が無償で借り入れ、展示することとなりました。
県によりますと、展示の公開は2026年度中を予定しています。展示内容の詳細については2025年度中に検討するとしていますが、大村秀章知事は「可能な限りコックピットや座席を見てもらえるようにしたい」と話しています。
航空機事業をめぐっては、経済産業省が2035年をめどに官民で次世代の国産旅客機の開発を進めると明らかにしていて、県はこうした展示で、航空機事業”再挑戦”への機運醸成を狙いたい考えです。
愛知県 大村秀章知事:
「スペースジェットの開発は中止となったが、新たな完成機事業を県としてもチャレンジしていきたい。そのためにもあいち航空ミュージアムの中で機体を展示することは意義がある」