感染症のリスク高まる「残暑バテ」に要注意 原因は自律神経と腸内環境の乱れ 対策を徹底解説

9月中旬を過ぎて、なんだか体がだるいと感じている人は要注意。「残暑バテ」の症状かもしれません。「残暑バテ」の要因と対策について専門家に話を聞きました。
「残暑バテ」とは?

そもそも残暑バテとは何か、済生会横浜市東部病院の谷口英喜医師に聞きました。残暑バテとは、夏の終わりから秋口にかけての残暑の時期に体が疲れやすかったり、食欲がなかったりする状態のことです。

夏バテと残暑バテでは、要因に違いがあります。谷口医師によると、夏バテの主な要因は、直接的な暑さです。暑さによって体力を消耗したり脱水状態になったりして症状が出ます。一方、残暑バテの主な要因は、長引く暑さによる・疲れの蓄積で交感神経が活発になりすぎることで起きる自律神経の乱れ。そして冷たい飲食物のとり過ぎによる、腸内環境の乱れです。

残暑バテで特に注意しなくてはいけないのが「感染症リスク」です。自律神経が乱れると、よく眠れなくなったり食欲がなくなったりします。また腸内環境が悪くなると、全体の70%が小腸に集中しているといわれる免疫細胞が減ってしまいます。その結果、免疫力が低下。感染症にかかりやすくなってしまうんです。

新型コロナ・インフルエンザ・百日せきは特に注意です。
谷口医師は「秋になって空気が乾燥するとウイルスが増えるため、いまのうちに対策をすることが大切」と話していました。
有効な対策方法は「自律神経」と「腸内環境」を整えること

【残暑バテ対策のポイントその1】
飲食物なるべく常温や温かいものを取り入れましょう。3食のうち1食は、味噌汁やスープなどの温かいものをメニューに加えることがおすすめです。また白湯を1回150ml、起床時・朝・昼・夕食後・就寝前の1日5回、飲むと良いといいます。これらにより冷え切った体や腸が温まることで自律神経と腸内環境の両方が整うんです。

【残暑バテ対策のポイントその2】
39度から40度のぬるめのお湯に10分間ほどつかるようにしましょう。入るタイミングは寝る2時間前がおすすめです。一度上がった体温が2時間で下がり、その体温の差が睡眠の質を高めるそうです。
小牧市が取り上げている自律神経を整えるエクササイズを紹介します。座ったままできますので一緒にやってみましょう!
自律神経を整えるエクササイズ

1. 骨盤を立てて座ります。椅子に浅く座り、へそを少し前に突き出すイメージです。
2. 腹式呼吸をします。この時、お腹に手を置くと出来ているかどうか確認しやすいです。腹式呼吸を意識します。
3. 鼻で息を吸い、お腹が膨らんでいることを感じながら上を向きます。
4. 続いて口から息を細長く吐きながら下を向きます。このとき、猫背にならないよう注意してください。
5回を1セットとして、1日5セットを目安に行うと良いそうです。ぜひ参考にしてみてください。