
“年賀状離れ”食い止めようと新商品も…来年の年賀状はがきの販売スタート 発行枚数はついに初めて10億枚下回る

 
10月30日、2026年用の「年賀はがき」の販売がスタートしました。年賀状を出さない「年賀状じまい」をする人も増えるなか、郵便局や企業は歯止めをかけようと新商品を打ち出しています。
■2004年をピークに減少…広がる「年賀状じまい」
名古屋中央郵便局では、午前9時の販売開始に早速買い求める人たちの姿がありました。
 
年賀はがきを購入した人ら: 「40枚くらい買いました。切手とかが好きなので、年賀状の文化も大事にしたいと思っている」 「僕は古い人間だから、紙の方がいいのかなと。近況とか少し書いて、なかなか連絡が取れないこともあるので」 販売開始を心待ちにする人たちがいる一方で…。 街の人ら: 「今年はやめようかなと思っているところです。大体、来る人にあげているという感じだったので、LINEでもできるしもういいかなと」 「年々億劫になってきちゃって、2年くらい前にやめましたね。『やめます』と断りのコメントを入れて、年賀状を最後にして」 ここ数年で広がっているのが、年賀状を出すのをやめる「年賀状じまい」です。 かつては風物詩として、年賀状の受付日には年賀状の束を手にした人たちが続々と郵便局を訪れていました。しかし、年賀はがきの発行枚数は2004年をピークに、15年連続で減少しています。
 
2024年にはがき1枚の値段が63円から85円に値上がるなどして、2025年はついに10億枚を初めて下回り7.5億枚まで減少しました。 名古屋中央郵便局の加藤由佳局長: 「年賀状じまいという言葉も耳にするんですけれども、日本独特の伝統を少しでも継承していけたらいいなと考えております」
■マツケンにたまごっちも…新商品で「年賀状離れ」食い止め狙う
そうした中、「年賀状離れ」を食い止めるための新商品も。マツケンサンバでおなじみの、愛知県豊橋市出身・松平健さんの年賀状です。
 
年賀状を製作する「フタバ」が、めでたい新年にゴージャス気分を味わってもらおうと、2024年から販売をスタート。さらに2025年は、2026年の午年にかけて、馬にまたがる暴れん坊将軍をデザインした商品を作りました。 若者世代を狙った商品も。平成の子供たちを楽しませてきた「たまごっち」です。いわゆる“たまごっち世代”が今では大人になったほか、再び子供たちの間でたまごっちブームが訪れているそうで、新商品に加えました。
 
フタバの市川宗一郎社長: 「平成レトロブームというふうにちょっと話題になっているかと思うんですけれども、幅広い方に愛される商品として、たまごっちの年賀状をリリースさせていただきました」 さらに、2年ぶりにセ・リーグを制した阪神タイガースの年賀状も急きょ準備しました。
 
フタバの市川宗一郎社長: 「デジタルツールはやり取りしやすい面はあるんですけど、新年に1回のご挨拶というところで、改まった気持ちでこういったはがきを出してみるというのも、すごくいいんじゃないかなと思っております」
■「出さない」が65% 男女約300人へのアンケート結果
全国の20代以上、男女304人に聞いたアンケートでは、年賀状を出す人は全体のおよそ3割で、残りの人たちは出さないと答えています。
 
年賀状を出さない人たちは、新年の挨拶は「LINE」などのSNSを利用していて、全体の49%にも上ります。その理由は、「手軽さ」「コスパの良さ」「住所が不要」という声が上がっています。
 
“新年の挨拶をする相手は誰が最も多い?”という質問では、年賀状派・デジタル派ともに「友人・知人」が最も多くなっています。しかし仕事関係になると、年賀状派とデジタル派には大きく違いが出ています。





