
中国側が意図的に撮らせたか…“ポケットに手”の局長に日本側が頭下げるような場面 現地SNS「こういう風に日本を教育すべき」

11月18日の日中局長級協議の後、中国側の局長がポケットに手を入れて話す一方、日本側が頭を下げているかのようなシーンが撮られました。これが中国側のメディアで繰り返し報道されていますが、中国側が意図的に撮らせた可能性が出ています。
■取材規制は非常に厳しいはずが…今回は“異例の対応”に
中国・北京支局の近藤記者に、当時の状況などについて話を聞きました。 北京支局・近藤記者: 「日中の局長級協議から一夜明けた19日、中国メディアは協議をめぐる中国側の厳しい受け止めを繰り返し報じています。中国国内では18日の協議終了後、外務省の金井アジア大洋州局長が、ポケットに手を入れた中国外務省の劉勁松アジア局長に、頭を下げるような様子を取り上げた映像が、SNSなどで拡散されて話題になっています。 中国では、私たちのような外国メディアに対する取材は規制が非常に厳しく、今回のような取材は特に、当局により撮影を制限されることがほとんどです。 そんな中、今回は協議の現場となった中国外務省の建物の中で取材が許されるという、まさに“異例の対応”でした。普段であれば我々を排除しようとする警備員も、現場では『ここを通るから動線を邪魔するな』と話すのみで、取材を黙認しました。 また、現場には中国国営テレビの姿もあり、いわば中国側が暗に撮影をセッティングしたような形です。撮れた映像に説明をつけて、国内向けの宣伝に利用しているところを見ると、中国側が映像のイメージを計算して撮影させた可能性もあります。 実際にSNS上では、『この映像を見ると誇りに思える』『こういう風に日本を教育すべきだ』などといった投稿が確認できました。正当性を示し、日本より優位にあることを、国内にアピールする強さが伺えます」
■中国側の記者のSNSに書かれた「局長の説明」とは
この映像について、木原官房長官は19日朝の会見で「日本側と調整されない形でプレスアレンジが行われた点について、中国側にしかるべく申し入れを行った」と述べました。 一方、中国側の新華社通信の記者のSNSには「寒いから、握手には適切でない」と中国側の局長が説明したと書かれています。更に「この日の北京は寒く、ここ数日の日中関係は更に寒い」とも書かれています。





