
田舎のバスを運転するのは“陽気なイタリア人”エレナさん 好きな言葉は「楽しいことばっかり」

愛知県の北東部に位置する新城市は豊かな自然に恵まれた山間の街。戦国時代に織田・徳川連合軍と武田軍が激戦を繰り広げた「長篠の戦い」の合戦場跡としても有名な場所です。
そんな新城市で最近話題になっているのが「陽気なバスの運転手」。今回は新城市の人たちから愛される元気いっぱいのバス運転手さんの1日に密着しました。
イタリアからやってきた陽気なバス運転手

「陽気なバスの運転手」として親しまれているのは、イタリア出身の橋本エレナさん。新城市内を運行する西三交通のバス運転手として働いています。

約1年前に大型二種免許を取得したエレナさんは、2024年5月からバス運転手として勤務を開始。現在は旧鳳来町エリアを中心に運行するバス路線を担当しており、時にタヌキなどの野生動物も出没する狭い山道も、陽気な笑顔でスイスイと運転していきます。
エレナさんの入社で会社の雰囲気が一変!

運転が好きで最初はダンプの運転手になろうと大型免許を取得したエレナさん。しかし、ハローワークに行くと「ダンプの運転手よりも向いている仕事があるよ」と西三交通を紹介されたことをきっかけに、バス運転手となったそうです。
「最初からバス運転手になろうと思っていたわけではなかった」というエレナさんですが、今では「バス運転手は運命だったと思う」と話すほど楽しんでいます。

そんなエレナさんが運転する姿を見て、女性社員も新たに入社。2人目の女性バス運転手が誕生したことを受け、会社には女性専用の休憩室も整備されました。
新城市でスローライフを満喫

「楽しいことばっかり!」がモットーのエレナさん。バス運転手の仕事だけではなく、新城での生活も充実させています。
エレナさんの本業はモザイクアート職人。20歳から母国イタリアでモザイクアートを学んできたエレナさんは、モザイクアートの学校で出会った夫・橋本有大さんと2006年に結婚。その後日本に移住し、現在は、新城市の隣にある設楽町の古民家を自宅兼工房として、3人の子どもたちとともにスローライフを満喫しています。

さらにエレナさんは、自宅の前を使ってマーケット&コンサートイベントも開催。「友だちの集まり」と話すエレナさんですが、集まった人数はなんと約600人! 街を盛り上げるエキスポを自ら主催してしまいます。

ひまわりのような陽気さで、新城市と設楽町の人たちに明るさを振りまいています。