「駐車場は幼児が『危ない』と思えない場所」 1人で歩いていた5歳の男の子がはねられ死亡…3歳~5歳ぐらい要注意 専門家が警鐘「運動能力は大人が思う以上」

おととい午後、三重県明和町の商業施設の駐車場で、ひとりで歩いていた5歳の男の子が軽乗用車にはねられ死亡しました。
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(中道陸平記者)
「男の子はドラッグストアやアミューズメントパークなど複数の施設が入るこちらの駐車場で事故にあいました」
事故があったのはおととい午後3時頃。三重県明和町の商業施設「ブライトガーデン明和」の駐車場で、5歳の保育園児の男の子が軽乗用車にはねられました。
男の子は頭を強く打ち病院に搬送されましたが、約1時間後に死亡が確認されました。
男の子は、家族と屋内遊具のあるアミューズメント施設を訪れていましたが、施設を出て1人で駐車場を歩いていたときに、左手から来た軽乗用車にはねられたのです。
警察は軽乗用車を運転していた56歳の女性に事情を聞くなどして、事故の詳しい原因を調べています。
専門家に聞く「幼い子の心理」
1人になった幼児が事故で亡くなるケースは昨年、岐阜県下呂市でも。手を洗おうと、父親と用水路に近づいた4歳の女の子が、父親が目を離したすきに姿が見えなくなりました。その後、貯水池で浮いているのが見つかり、誤って用水路に転落したとみられています。
幼い子供の心理について専門家に話を聞いてみると。
(新潟青陵大学 福祉心理子ども学部 碓井真史教授)
「幼児の特徴として、強い好奇心・衝動性・自己中心性がある。今この状況がどういう状況かを客観的に見られない」
そして駐車場などの車のスピードが比較的緩やかな場所は、幼児にとって特に危険だと話します。
「駐車場は直感的に危ないとは思えない場所」
(新潟青陵大学 碓井真史教授)
「小さな子どもでも本能的・直感的に恐怖を感じる場面はある。高いところは怖いとか、大きな音は怖いなどは感じるので、意図的には近づかない。駐車場は(幼児が)直感的に危ないとは思えないんです」
社会性が身につき、ルールを守ることを意識するようになる小学生になる前の、3歳から5歳ぐらいの年齢が特に要注意だと碓井教授は警鐘を鳴らします。
(新潟青陵大学 碓井真史教授)
「好奇心があり、運動能力も大人が思う以上にあるけれども、社会性は育っていない。ルールや決まりもよくわからない。一番事故に遭いやすい年齢です」