
立体映像なのに“触った感覚”の体験…大阪・関西万博の会場内お披露目「未来の医療」では3.5cmの脈打つ心臓も


大阪・関西万博の開催が迫った2025年4月9日、新たに海外パビリオンなどが公開されました。東海地方の企業や自治体も出展していて、「未来の医療」の体験や、立体映像に“触っているような感覚”になれるブースもあり、魅力が盛り沢山です。
■初公開のアメリカ館では没入体験…NTTはPerfumeの新感覚ライブ
大阪・関西万博には、およそ160の国や地域が参加します。

9日、アメリカ館が初めてお披露目されました。宇宙をテーマにした大迫力の映像で、没入体験を味わえます。1970年の大阪万博に続いて、今回も「月の石」が展示されます。

NTTのパビリオンでは、会場からおよそ20キロ離れた別の場所で行われている、人気ユニット・Perfumeのライブが、超高速通信を使って見ることができました。
■三重県も出展 世界遺産の風景・音に加えて「匂い」も
三重県のブースでは、400枚の鏡を貼り合わせた「時のトンネル」が作られました。夫婦岩や鈴鹿サーキットなどの観光名所や美しい自然が映し出され、幻想的な雰囲気です。

トンネルを進むと、高さ3メートルの巨大な5面のスクリーンがあり、現地で撮影した世界遺産・熊野古道の風景が流れていて、鳥のさえずりや川の音も聞こえてきます。

三重県の大阪・関西万博推進プロジェクトチーム: 「『イマーシブ熊野古道』と題した体験型展示を行います。実際に熊野古道を歩いているかのような映像を流しております」 さらに、スクリーンには25個の引き出しや仕掛けが隠されていて、名物の手こね寿司のほか、三重の地酒の香りも楽しめます。

三重県の大阪・関西万博推進プロジェクトチーム: 「熊野古道っていいところだな、ぜひ行ってみたいなと思って、現地にも行ってもらえる人が少しでもいるとうれしいなと思います」
■脈打つ約3.5cmの心臓が…朝日インテックらが「未来の医療」の体感
愛知県瀬戸市の医療機器メーカー「朝日インテック」がパソナグループと共同で出展しているパビリオン『PASONA NATUREVERSE』では、未来の医療を体感できます。 将来実現を目指している3Dの技術が活用されたカテーテル治療のコーナーがあり、手元のコントローラーを操作することで、モニターに映った血管にワイヤーを通していく治療が体験できます。

他にも、特殊なアームとゴーグルを装着した人間と、離れた場所にいても同じ動きをするロボットや…。

iPS細胞から生まれた3.5センチほどの心臓も展示されています。

実際の心臓と同じ機能ではないものの、人の体温に近い培養液に浸すことで、ドクドクと脈を打つように動きます。
■何もないのに触っているような…日本特殊陶業は「空中感覚装置」
会場で最大級のパビリオン「未来の都市」には、名古屋に本社がある日本特殊陶業が出展しています。 空中に映し出した立体映像に触ることができる「空中感覚装置」があり、超音波を使って、実際には何もないのにそこにモノがあるような触感を作り出します。

日本特殊陶業コーポレートコミュニケーション室の担当者: 「装置の中にカメラが5台入っておりまして、そのカメラで手の場所を3Dで認識させております。手の位置に対して、虫眼鏡で光を集めるようなイメージで、超音波を手に当てております。例えば、通販で遠くの人に服の触り心地を伝えるとか、アイデア次第で色々とできることが増えていくのかなと」 他にも魅力的なパビリオンが多くある大阪・関西万博は、4月13日に開幕します。