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シリアの今は 「エンドレスジャーニー展」終わりなき旅…故郷を追われた難民の現状を伝える企画展

09.26(金)18:57
1億2320万人が今故郷を追われ避難を強いられている
1億2320万人。この数字は故郷を追われた人たちの数で、今、世界の67人に1人が避難を強いられています。難民の現状とは。
部屋に窓ガラスはなく、さらに天井には穴が開いています。シリアの北西部イドリブ県にある学校です。しかし、子どもたちが勉強する環境とは程遠い状況です。2024年12月、シリアでは独裁的なアサド政権が崩壊しました。しかし今も、シリアでは467万5000人以上が周辺国に避難し、740万8000人以上が国内で避難しています。
シリアを訪れた国境なき医師団の村田慎二郎さん
国境なき医師団の村田慎二郎さんです。8月、廃墟の学校があったシリアのイドリブ県を訪れました。
国境なき医師団村田慎二郎事務局長:
「14年間に渡って一般市民に対しても無差別攻撃が行われていた内戦があった。それがやっと終わって、たくさんの人たちが難民から国内に戻ってきている。ただ、戻ってきた先が何もない廃墟であることが非常に多い。人間というのはよくここまで残酷になれるなと感じた」
難民の現状などを伝える企画展始まる
9月26日から名古屋駅で始まったのは、難民や国内避難民の現状などを伝える企画展です。会場には国境なき医師団の活動を紹介するパネル展示や、難民の収容センターにおける1人当たりのスペースを体感できるブースなどがあります。
国境なき医師団 村田慎二郎事務局長:
「寄付という形での支援は現地では包帯の一巻きとなって、ワクチンの一接種となって届いている。『少額だから…』ということではなくて、それがたくさん集まると大きな力になる。世界で何が起きているのか、人道援助とはどういうものなのかを体感していただいて、名古屋・東海地方から何ができるのかということを考えるきっかけにしていただければと考えている」