
プロ野球選手の契約更改のウラ側を徹底解説!年俸はどうやって決める?【教えて矢野さん】

プロ野球選手の年俸ってどう決まるのか、契約更改のウラ側を矢野燿大さんに徹底解説してもらいます。

今年、ドラゴンズから新たに生まれた1億円プレーヤーは、細川成也選手、清水達也投手、松山晋也投手の3人です。
Q.1億円というのは、プロ野球選手にとって1つの目標なのか
「(1億円プレーヤーになることは)一流選手の仲間入りですし、やっぱり給料明細を見ても、松山選手は1億2000万で、単純計算すると月1000万ですから、それをパッと見れた時は『うわ、俺頑張ったな』とニヤつきますよ。やっぱり(年俸が)億超えるっていうのは見た目も嬉しいし、一流選手の仲間入りをしたっていうのも、嬉しいですよね」(矢野燿大さん)
年俸はどのように決まる?

Q.年俸はどのように決まる
「査定係という人がいる。毎試合見られていて、その中で査定するポイントが色々ある。例えば攻撃だったら『いい場面でチャンスメイクしたよ』、チャンスメイクした選手が、今度は進塁打とかバントをしたってなると、それ1個1個にポイントがついていくので、『決勝打を打った』ってなれば、ボンと高いポイントがついていくので、そういうので1個1個ポイントが決まっていく」(矢野さん)
Q.ポイント制なのか
「はい。守備でもいいプレイしたとか、流れを止めたとか、キャッチャーでいいリードしたとか、そういう項目が沢山ある。そういう項目を1個1個出していって、ある程度点数っていうものを出している。逆にマイナスになる場合は、大事なところでエラーすると、大きなマイナスポイントになる。大事なところで打たれちゃった、打てなかったというのはマイナスポイントになるので、プラスポイントとマイナスポイントっていうのを年間の中で出して、『今年はこんな点数でしたよ』っていうのが一応目安として出されます」(矢野さん)
「待機数」や「ファンへのアピール度」も査定ポイントに

主な査定ポイントの中には、「待機数」もあるそうで――
「中継ぎピッチャーのこと。中継ぎピッチャーは『準備しといてくれよ』というのがあっても、行かない、実際には登板しない場合、また『行くぞ』と言われて準備した、また行かないっていうのを繰り返していくと、やっぱり肉体的、メンタル的に結構負担が大きい。そういう『待機』っていうのをチェックしていく。それがプラスポイントになる。待機を1回したら、それだけでちょっとポイントがついて、2回3回ってなればまたポイントがつくようになっていると思います」(矢野さん)
Q.投手コーチから査定係に伝えるのか
「ピッチャー・ピッチングコーチが査定係に話したり、ベンチはヘッドコーチが査定係と話したりっていうところで、合わせていって、ポイントをつけていっていると思う。それぐらい結構『待機』って大変なんですよ」(矢野さん)
また「ファンへのアピール度」が、査定ポイントに反映されることも――
「(ファンへのアピール度は)これは、めちゃくちゃ大きなポイントではない。例えばヒーローインタビューで、ファンの人をすごい盛り上げたとか、笑顔になったとか、普段の行動やいろんなところでそういうのがあると、ポイントがついていると思います。あとは『ベンチでの声出し』も結構(ポイントが)ありますね。『あの選手、これだけチームのことを応援してくれてる』って、チームではそういう選手も必要なので、そういうところで監督やヘッドコーチが『あいつめちゃくちゃ声出してくれてるので』って、小さいポイントですけど、そういうのもポイントには入ってきたりする」(矢野さん)
矢野さんの現役時代の年俸は…

今回、矢野さんの現役時代の年俸推移をグラフでまとめると、右肩上がりのグラフに。
2003年に1億円突破、そして2006年に最高2億2000万円になっています。
「後半頑張りましたね。でもずっと順調には上がっていったので、初めに3割打ったときにボンと上がった、その時は嬉しかったです。やっとレギュラーになれたなっていう感じでした。そして1億円突破っていうのは、やっぱり『俺ここまでこれたんや』っていう喜びがやっぱり大きかったですね」(矢野さん)
Q.2億突破したときはどうだったか
「2億突破したときは、変なプライドも出てくる。チームで『あの選手これだけ貰ってる、俺もこんだけ貰っていいんじゃないの』とか、チーム内でのバランスもありますし、僕はキャッチャーだったので、当時は古田敦也さんとか、谷繁元信さんとか阿部慎之助さんとか、色々キャッチャーがいるじゃないですか。その選手がどれくらい貰ってるのかなっていうのが基準になるので、やっぱり僕らの頃は、3億が超一流だった。僕らが2億いってるときは、古田さんが3億にいってる。それが目安になって、古田さんはさすがに超えられないよな、でも谷繁さんがこれだけ頑張ってたら、俺もこれだけ頑張ってるから(同じくらい)貰えるよなっていうのは、他球団にちょっと注目するっていうのは、上にいくとそういうのがあります」(矢野さん)
Q.推定と実際の年俸は合っているのか
「今は額がどんどん5億とか増えていっているので、多少僕らの頃にはずれてると思います。僕らの頃は、大きく5千万円ずれるとか、そういうことはあんまりなかった。何千万円のずれはあると思います」(矢野さん)
(2025年11月25日放送 メ~テレ『ドデスカ!』より)





