「折りたたみ仮設ハウス」に「1分で組み立てベッド」も登場 災害に備えるための総合防災展

災害に備えるための展覧会「中部ライフガードTEC2024」が11月28日・29日、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されています。今回は80社ほどが参加。過去の災害を教訓に、今できる備えを改めて見直そうというテーマで開かれています。

まずは女性の意見を取り入れて作られた防災バッグをご紹介します。スタイリッシュな見た目のバッグで、地球環境に配慮した防災バッグです。実際に背負っていても、普段使いができるようなデザインになっています。
――中にはどのようなものが入っていますか。
生方製作所 グローバルマーケティングセンター
グループリーダー 丸山梨絵さん:
「基本のセットになりますが、お水はペットボトルではなく、アルミパウチの保存のものを使っていて、避難所で出るごみの発生率を71%削減できます」
――防災グッズも環境に配慮するようになってきているそうですね。
「さらにお客様のライフスタイルに合わせて、女性用や赤ちゃん用の備え、避難所、職員の備えなど、セレクトができるようになっています。特に女性用は明るさが調整できるランタンや、お湯や水がなくても髪の毛が洗えるもの。替えのショーツなど、女性が安心して避難所が過ごせるものとなっています」

続いては段ボールベッドをご紹介します。実際に横になってみると、しっかりとした丈夫なベッドです。特徴をKEiKAコーポレーションの代表取締役社長、山本景化さんに話を聞きました。
「まず組み立てが簡単で、ベッドとパーテーションが一体になっているのが特徴です」
――どれくらいの時間でできるのでしょうか。
「私の場合、約1分で組み立てることができます。避難所では自分で組み立てる必要があるので、簡単であるべきだと思っています」
――そしてパーテーションがあるのもうれしいですね。
「女性は特にプライベートが守られることで、安心して避難所にいられると思います」

――なぜこのような段ボールベッドを思いついたのですか。
「2018年の西日本豪雨のときの避難所の画像で、段ボールを使って囲いを作っている画像を見ました。神戸の災害のときにも囲いを作っていたな、と思い出したんです。そこでひらめいたのが“飛び出す絵本”でした」
ベッドを開けてみると、いくつかのパーツが差し込まれています。このパーツを外すことで折りたたむことができるんです。
「パーテーションを広げたときに、立体のベッドができたらいいなと思いました。実際に紙で作成してみたところ、うまく作ることができたので商品化しました」

段ボールベッド以外に、仮設ハウスも組み立てられるものがあるそうです。折りたたまれた仮設ハウスの上を引っ張ると、簡単に枠組みができ、中に支柱を入れて形を整えることができます。最後に扉を立てれば完成。約5分で組み立てられるそうです。
壁の素材はとても頑丈で、中には断熱材が入っていて少し柔らかいのが特徴です。枠組みはしっかり鉄でできているため丈夫といいます。
――能登半島地震の被災地でも使われているそうですね。
セイルミツギ 代表社員 川嶋三次さん:
「約18トンが被災地で使用されています」
さまざまな防災グッズが出ている展示会「第12回 中部ライフガードTEC2024」は、11月29日まで、ポートメッセなごやで開催されています。