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愛知で横行する特殊詐欺を減らせ あいち銀行と名古屋銀行が不審な取り引き情報などを愛知県警に提供
02.05(水)17:48
特殊詐欺などの金融犯罪を防ごうと、愛知県内の銀行が愛知県警に不審な資金移動などの情報を提供する協定を結びました。
2月5日、愛知県警本部で行われた協定の締結式で、あいち銀行、名古屋銀行の幹部が、愛知県警と金融犯罪の情報提供に関わる協定書に署名しました。協定では、銀行側が、不審な資金移動などを検出した場合に、口座の取り引き情報などを愛知県警に提供。愛知県警が、犯罪情勢などの助言を銀行側に行うほか、被害者への連絡や迅速な捜査を行います。
これまで、銀行側が警察に情報提供する際は、金融庁を介していましたが、銀行側と警察が連携することで、被害の拡大防止や迅速な犯人検挙につながることが期待されます。
締結式に臨んだあいち銀行の早川誠常務取締役は「金融犯罪が疑われる取り引きは、年々数10%増しで増加している。愛知県警との情報連携で、金融犯罪が少なくなることが、我々のミッションだと思うので、全力を尽くしたい」とあいさつしました。名古屋銀行の水野秀樹常務取締役は「お客様の大切な財産をお預かりする銀行として、今後も官民並びに地域一体となって金融犯罪防止に取り組みたい」と語りました。
愛知県警が2024年の1年間に認知した特殊詐欺は、2023年より112件多い1469件(暫定値)。被害額は2023年より約13億7000万円多い約41億5000万円(暫定値)で急激に増加しています。
こうした中、全国的に警察と金融機関が情報提供に関する協定を結ぶ動きは広まっており、愛知県警も初めて金融機関と協定を結びました。愛知県警察本部の竹田令刑事部長は「協定締結を契機に、より一層金融犯罪対策に取り組む」と語りました。