
「シャコの旬が春から秋にずれた」旬の寿司ネタに異変?マグロやカツオにも変化が… 名古屋の寿司店は懸念も

1948年創業の老舗。「桜すし本店」は毎朝、中村区の柳橋中央市場から新鮮なネタを仕入れています。
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(小川アナ)「今とれる旬の魚は変わってきている?」
(桜すし本店 大将・長嶋宗廣さん)
「変わってきています。うちにあるものだとシャコとか。かつては春においしいもので、本来秋は身が落ちてカスカスだが、今小さいけど身入りの良いシャコが出回っている」
(小川アナ)「旬が半年ずれちゃっている?」
(桜すし本店 大将・長嶋宗廣さん)
「そうです」
海水温の上昇によって2~3年前からシャコの育つ場所が変化し、愛知で水揚げされる時期が、春から秋にずれ込んでいるのではないかと長嶋さんは推測します。
(小川アナ)「旬が予想しにくくなっている?」
(桜すし本店 大将・長嶋宗廣さん)
「全く、魚屋さんに聞いてもわからない」
(小川アナ)「魚のプロでもわからない?」
(桜すし本店 大将・長嶋宗廣さん)
「わからない。予測がつかない。もう一度勉強し直しですね。覚えても来年また(旬が)変わるかもしれない」
定番の寿司ネタ「マグロ」にも変化が現れているといいます。
(桜すし本店 大将・長嶋宗廣さん)
「本マグロの子どもが豊漁。本来6月頃に島根や鳥取沖でとれていたが、今頃になって新潟や富山で豊漁。時季も産地もずれている」
20キロより小さい本マグロの幼魚「メジマグロ」が豊漁で市場で安く出回っていることから、逆に懸念していることがあるそうです。
(桜すし本店 大将・長嶋宗廣さん)
「大人になる前にとられちゃうと、(今後)大人が減っちゃう危険性もある。うれしいニュースばかりでもない」
カツオについては長嶋さんも気仙沼からは全く入らなくなったといいます。
(桜すし本店 大将・長嶋宗廣さん)
「きょうは長崎でとれたカツオを入荷しているが長崎でとれたカツオは戻りガツオとは違って、脂が少なくさっぱりしている」
例年、戻りガツオがおいしいこの季節にそれを提供できないという異変。旬に敏感なすし店の職人さんたちも首をひねるばかり…。
(小川アナ)
「海が変わっていくことはどう思う?」
(桜すし本店 大将・長嶋宗廣さん)
「心配ですよね。(ネタを)オススメするタイミングも、お客さんが昔のイメージを持っているので。(入荷が)ないときに『これくれ』というお客さんもいて『今ないんです』と言わなきゃいけないので大変」