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プラモデルの水転写デカールの貼り方を解説! ピンセット・綿棒を活用して模型の完成度を高めよう

プラモデルを作っていると一度は「デカール」というステッカーのようなものを見聞きすると思います。特殊な取り扱いを行うぶん、シールよりも貼るのが難しいと思われがちなデカールですが、慣れてしまえばとても簡単。基本的なデカールの貼り方についてお届けしていきましょう。


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デカール作業にも必須な「ピンセット」を用意しよう


模型製作においてピンセットは重要な工具。奥まった箇所へのパーツの組み付けや、小さなパーツの取り扱い、薄くて扱うときの力加減が難しいデカールといった、指先だけでは扱いきれないものを取り扱う際に必要です。


形状は大きく分けてストレート、つる首の2種類。使いやすいものを選びましょう。


ミネシマ AAピンセット 150mm 324円


ミネシマ製のストレートタイプ。先端が細いとより細かいパーツを扱うときに便利ですが、デカールなどの繊細なものを扱う時に破ったりすることがあります。これは程よい細さで、パーツとデカール両方に対応しやすいです


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保持しようと強く挟むと先端がしなって、パーツを落としたり飛ばしたりしてしまいます。程よい力加減で掴むようにしましょう。ピンセットでの扱いが難しいと感じた場合は、先端の合いの精度と剛性に優れた高級なタイプを試してみてください


ミネシマ 逆ピンセット 165mm 658円


通常のピンセットとは逆の、挟もうとすれば先端が開き、緩めれば先端が閉じるタイプのピンセット。繊細な作業というよりは、一時的にパーツを保持しておきたい時に便利です


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パーツをピンセットに挟んだままにして、接着剤を塗布したり、細かい部分を筆塗りしたりすることができます


水転写デカールを貼ってみよう


飛行機模型に付属する水転写デカールを貼ってみましょう。比較的大きな絵柄があり難易度が高そうに見えますが、基本さえ抑えておけば誰でも貼ることができます。


水転写デカールとは?


台紙の糊を水に溶かし、剥がれた絵柄を貼り付けるというもの。一般的な紙シールと比べて非常に薄いため形状に馴染みやすく、仕上がりも非常に自然です。ちなみに「みずてんしゃ」なのか「すいてんしゃ」なのかで読み方が分かれますが、「みずてんしゃ」が一般的です。





まずは貼りたい絵柄だけをハサミやカッターなどで切り出し、水に浸して台紙に水を染み込ませます。水が冷たすぎないほうが糊が溶けやすいので、冬の寒い時期はぬるま湯などを用意すると良いでしょう。


ある程度水が染み込んで台紙が反ってきたら自ら取り出して、デカールが浮いてくるのを待ちます。新しいデカールであれば1、2分ほどで浮いてきます。





デカールが浮き、軽くつついて台紙から動くのを確認したら、台紙ごと貼りたい場所に持っていき置きます。


デカールを軽く指で抑え、台紙だけをゆっくり引き抜きます。このとき、指に水分が無いとデカールが指に張り付いてしまうことがあるので、指は湿らせておきます。また、デカールが台紙から浮ききっていないと引き抜くときに千切れたりするので、引き抜く台紙に抵抗を感じたら、筆などで水分を加えてみましょう。





台紙が引き抜けたら、デカールを正しい位置になるように調整します。水を含ませた綿棒を使うとデカールを傷付けにくく、微調整もしやすいです。デカールを動かす際に抵抗を感じたら水分を与えます。筆などでデカールの下に水を誘導させると滑りが良くなります。


位置が決まったら、デカールの下にある水分などを綿棒などで押し出します。綿棒を押し付け、ゆっくり外側へ転がしながら押し出すとデカールの位置がずれにくいです。


マークセッターを使ってデカールをより馴染ませてみよう

GSIクレオス Mr.マークセッター


極薄のデカールは形状にとても馴染みやすいですが、専用のマテリアルを使うとより細かいディテールに馴染み、あとから貼り付けたのではなく、もともと描かれたような仕上がりになってくれます。今回はデカールを密着させる糊成分と柔らかくする軟化成分を含んだマークセッターを使用します。


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貼り付けたい場所にマークセッターを塗ります。多めで大丈夫です。マークセッターを塗った場所にデカールを置きます。あとは通常の貼り方と同じ。


マークセッターの効果によってデカールが軟化し密着することで曲面や凹ディテールに追従してくれます。デカールが通常よりも少し柔らかくなっているので、水を含ませた綿棒で優しく扱いましょう。


デカール貼り完了!


未塗装で殺風景だった飛行機模型に黄色いデカールが加わるだけでこの情報量。印刷物ならではのシャープなラインが全体を引き締めてくれます。


デカールは、慣れてしまえばシールよりも簡単です。シールは一度貼ってしまうときれいに修正するのは極めて困難ですが、デカールは乾いて糊が定着しないかぎりは、水を含ませることでいくらでも修正可能です。


もしデカールの糊が全て溶け出てしまってもマークセッターを使えばOK。デカールとじっくり向き合って、デカール貼りに臆することなくプラモデル作りに励んでみてください!


※記事内の金額は全て取材当時のものです(2024年2月)

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