投手不利なルールが多い!?【HRテラス・ピッチクロック・タイブレーク】中日ドラゴンズのレジェンド森繫和×岩瀬仁紀の見解は!?
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今回は、ドラゴンズOBによるスペシャルコンテンツ! 「森繁和(元中日ドラゴンズ監督)×岩瀬仁紀(元中日ドラゴンズ)」のトーク第4弾「【導入の是非】森×岩瀬 投手不利なルールが多い!?HRテラス&ピッチクロック・タイブレーク レジェンド投手の見解はー」をお届け。
「この先気になる球界問題」3つをピックアップし、森、岩瀬の視点で解説する。
その1:「HRテラス」の有無について
外野フェンスの手前にせり出すような形で設けられたテラス席(ラッキーゾーン)のことを指し、そこに打球が入れば本塁打とみなされる。「福岡PayPayドーム」「千葉マリンスタジアム」などで採用されている。
「打者のレベルが下がる」「本塁打が多くなれば、野球が面白くなって打者の成長が期待できる」「ファンが喜ぶ」など、球界でも賛否が分かれている「HRテラス」問題。
「バンテリンドーム ナゴヤ」でも設置するか否か、さまざまな意見が飛び交う中、元レジェンド投手の2人はどう思うのか?
「投手側から見るのであれば絶対に“ナシ”。でも野球のことを考えるのであれば“アリ”」と岩瀬。森も「まあどっちでもいいわ(笑)。俺も岩瀬も、バンテリンはずっとこのまま、一番大きいこういう球場が必要だなと思っていたけど、お客さんが喜ぶのなら…。ありかなしかと聞かれたら岩瀬と一緒だけどね。投手に聞いたら、みんなそう言うんじゃない?」とコメント。岩瀬は「バッターはもちろん、やってほしいと思っている」と続けた。
一方、「『バンテリンドーム ナゴヤ』のマウンドは、投手有利に作られている?」と聞くと…
「今はどこもそういうふうに作ってんじゃないの? 固くしたり角度つけたり、ほとんどの球場が一緒だと思うし、それによってどうこうするっていうのは…。地方球場に行った時、ちょっと困るぐらいじゃない?」と森。岩瀬も「今はどこの球場もそんなに変わらない」と話す。
その2:「ピッチクロック」導入の是非について
メジャーリーグ(以下、MLB)が今季から採用している野球のルールで、投手が打者に投球するまでに使える時間を制限する仕組み。試合時間の短縮を目的としている。
導入については柔軟な姿勢を見せる2人。
「日本は“右へならえ!”じゃないの? メジャーやWBCがやって、それを引き継ぐのであれば、俺はやってもいいと思う。できないことはないと思うし。ドミニカ共和国にしてもプエルトリコにしてもいろんな外国人選手がいるけど、その人たちができて日本人ができないってことは絶対にないから。俺はみんなに合わせるのであれば、合わせてもいいと思う」(森)。
岩瀬も「本当にその通りで、国際大会で導入されるのであれば、やっていかないといけない。是非というよりも、しょうがないっていうところ。ただピッチクロックがあることで、後ろに控えている投手は悩むと思う。彼らは時間をかけて“どうしようか”と考えながら投げているので。先発と控えの投手でまた違うと思うから、これは難しい!」と解説する。
これを受けた森も、「力がある投手は、ボンボン投げて抑えればいいけど、間合いを長く持ったり、いろいろなこと考えながらやっていた投手が時間を見ながら…ってことになると、自分のピッチングに影響が出ることは当然ある」と、これまた2人の意見は完全に一致!
ちなみに、MLBはピッチクロックの一環として「けん制は2回まで」という新ルールを導入したが、こちらに関しては以下の見解。
森「それはもう一番困るとこだよな。けん制しないでただ投げるだけってなれば…」
岩瀬「けん制2回までとなったら、次はホームに投げることがバレるわけで」
森「ランナーは楽でいいけどさ。その上、ベースの大型化…大変なことよ(笑)」
岩瀬「今度は、クイック(投手が投球動作を小さく素早くすることで盗塁を防ぐ)が速くないと絶対に走られてしまうという問題になりますからね」
すでにMLBでは試合時間の短縮につながっているようだが、あまりの新ルールに、思わず笑ってしまう森と岩瀬だった。
その3:タイブレークの導入の是非について
延長戦において、試合の早期決着を促すために、点が入りやすい状況から攻撃を始める制度。WBCなどで採用されている。
2人の意見は「レギュラーシーズンに関しては“いらない”。引き分けでいい」と、これまた完全に一致!
「その代わり9回じゃダメ。今までどおり12回。タイブレークなんてやり始めたら、いろんな事を考えなきゃいけなくなるし…。ただ、世界がそうなるとねぇ」と森。
岩瀬も「投げるピッチャーが一番可哀想です。これはちょっと賛成できない。シーズンに入れたら、大変なことになる!」と熱く訴えるのだった。
国際大会でも、すでにタイブレークは導入されているが…。
「国際大会の時だけでいいと思う」(岩瀬)。森も「そういう練習もしてるわけだからね、国際試合は。そういう人は喜んで国際大会に出たいっていう人もいればいいし、嫌だっていう人もいるかもわからんしね」と話し、番組を締めた。
チャンネル概要
チャンネル名: TVA スポーツ CH
チャンネル URL:
https://www.youtube.com/@TVAsportsCH/featured
配信内容:中日ドラゴンズを中心に、愛知県のプロ&アマチュアスポーツ情報を配信。バンテリンドームナゴヤでの試合をテレビ愛知が中継する日は、ドラゴンズの試合前練習をライブ配信予定。
配信日時:不定期