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【特別編】線路の“上”には何がある?【名古屋市営地下鉄・鶴舞線・丸の内駅~赤池駅】

毎月第1土曜日の午後にテレビ愛知で放送中の『日経プレミアム 工場へ行こうIII』の制作陣がお届けする電車企画の続編。取材班が地下鉄のルートを厳密に調査し、線路上の地上風景を記録。 地下と地上の風景を同時再生しました。地上の道は真っ直ぐなのに、線路はなぜかカーブをしたり、地下鉄が走ると公園のベンチが振動したり、まさかまさかのアンビリーバボーの世界が!長く続く線路の“上”には何があるのか? 実況解説にてお届けします。

[渾身の同時再生映像はこちら]


線路の上には何がある?

『右』にカーブしている大須観音駅。いったいなぜ?(丸の内駅~上前津駅)

伏見駅を出発する地下鉄。地上は国道22号線を南へと進んでいきます。左手に見えるのは白川公園です。地上では平坦な道が続いていますが、地下の線路はアップダウン。駅と駅の間は浅く掘られているため、このようなアップダウン構造となります。


伏見ー大須観音

地形にもよりますが、駅と駅の間は無駄に深く掘る必要も無いことから多くの場所でこのような形になっているそうです。地上では若宮大通を通過。そのまま進んで行くと大須観音のホームが見えてきます。地上の道は真っ直ぐなのに、大須観音の駅は右へとカーブしていきます。この後は西大須交差点付近を左に向かうはずのですが、いったいなぜ地下鉄は『右』へとカーブするのでしょうか?


地下は右へカーブ

その理由は「地下鉄は直角には曲がれない」から。自動車はスムーズに左折できますが、車体が大きく長い地下鉄は小回りが利きません。そのため、一度右にカーブすることで回転半径を確保し『急カーブ』を乗り越えています。


電車は直角に曲がれない

左カーブを超えると地上はしばらく平坦な道。一方の地下は上前津の駅に向かってゆっくりと下っていきます。


大須観音ー上前津

これは鶴舞線のホームの上に名城線のホームがあるため。より深い場所にある鶴舞線のホームに向け、地下鉄は坂を下っていきます。

鶴舞公園に地下鉄の音が聞こえるポイントが!?(上前津駅~荒畑駅)

上前津駅を通過した後、地上と地下はほぼシンクロしながらゆっくりと下り、左へと曲がります。鶴舞駅が見えると、その手前にかつて保守基地として使われていた場所がありました。


上前津ー大須観音

地上は鶴舞の大きな交差点をそのまま直進し、JR在来線のゲートをくぐっていきます。道路はここで行き止まりですが、地下鉄はそのまま直進。公園の下を通ってていきます。


鶴舞公園へ

ちなみに鶴舞公園の『子供の広場』で耳を澄ましてみると……?


かすかに音と振動が!

なんと地面からかすかに音と振動が!間違い無くこの真下を地下鉄が通っている証拠です。その後地下鉄は中学校や民家の下を通過。左カーブを抜けて山王通の真下へと続きます。


鶴舞ー荒畑

鶴舞線でここだけ赤い柱のいりなか駅、その秘密とは!?(荒畑駅~いりなか駅)

荒畑駅からしばらくは山王通に沿ってへと進行。荒畑~御器所~川名の区間は地上と地下がほぼシンクロする形で進んでいきます。


荒畑ー御器所

御器所駅と川名駅の間の区間では、道路にある中央分離帯にはこんな設備を発見。これ、いったい何か分かりますか?


御器所ー川名

正解は通気口。地下鉄の空間に新鮮な空気を取り込むための大切な施設です。


正解は通気口

山中の交差点にさしかかると、地下は丸いトンネルへと変わります。


丸いトンネル

ここから先、地下鉄は道路から少し膨らみながら右へと大きくカーブ。住宅街の下を通ることになるため、この区間は『シールド工法』で造られました。その結果、トンネルが丸くなっているんですね。


川名ーいりなか

丸いトンネルの先で左へとカーブすると、今度は飯田街道の真下に。ここでいりなか駅が見えてきます。いりなか駅を良く見ると、柱が赤色になっています。実は鶴舞線で赤色の柱となっているのはいりなか駅だけ。でもいったい何故なのでしょうか?


いりなか駅

その理由は「学生街」だから。学生街のため、華やかな赤色にしているんだそうです。皆さん、知っていましたか?

いよいよゴールへ!赤池駅の先に待っていたのは?(いりなか駅~赤池駅)

いりなか駅を過ぎると、地上も地下も山登り。ほとんどシンクロしながら右へ左へと進んでいます。そして八事駅を抜けると、地上は八事の大きな交差点を飯田街道方面……ではなく、細い路地の方へと向かっていきます。


八事ー塩釜口

八事の住宅地方向へと進んで行くため、この先は再びシールド工法の丸いトンネルに。その後地下鉄は飯田街道やその脇道の下を通って終点の赤池へと進んで行きます。


八事ー赤池地図

赤池駅の手前の地上は広い遊歩道に。この真下を地下鉄が走っているんですね。


平針ー赤池

赤い電車が見えるホームを通過し、ビルや建物、そして国道153号線の下を抜けるといよいよゴール。ゴールにあったのは……。


日進工場

鶴舞線の日進工場。地下鉄の線路の“上”を辿っていくと、新しい発見がたくさん見つかりました。

線路の“上”には何がある?

魅力に満ち溢れた線路の旅へご案内!テレビ愛知のレギュラー番組『工場へ行こうIII』の制作陣による大好評電車企画の続編。11月3日(木・祝)に放送された後、Locipo、GYAO!、Youtubeにて配信中。
【放送局】テレビ愛知 
【番組HP】https://tv-aichi.co.jp/senro/
【配信】Locipo YouTube ​
※記事の内容は放送当時のものです。

線路の先には何がある?

毎月第1土曜日の午後にテレビ愛知で放送中の『日経プレミアム 工場へ行こうIII』の制作陣がお届けする、珠玉の電車企画!

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