岐阜城のふもとに新たな商業施設がオープンへ 滞在型の観光を楽しんでもらうことで宿泊客の増加に期待 岐阜市

あさって岐阜に「楽市(らくいち)」がオープンします。一体どんな施設なんでしょうか?
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今、外国人観光客にも人気の岐阜城。そのふもとにある岐阜公園の一角に「岐阜城楽市」がオープンします。
かつて岐阜城の主(あるじ)だった織田信長の「楽市楽座(らくいち・らくざ)」にちなんだ商業施設で、カフェや土産物店など11の店舗が並びます。
このうち「愛岐三(あきみ)食堂」のイチ推しは、奥美濃の地鶏で作ったチャーシューたっぷりの中華そば。愛知・岐阜・三重の“ご当地食材”を味わえます。
こちらは、「ぎふおりんぴ庵」。文化や歴史を感じさせる「カワイイ」商品を観光客向けに厳選しています。岐阜市のシンボル、金華山と長良川をイメージした金平糖は、お土産にもピッタリの品。
官民連携の「にぎわい創出事業」で名鉄などが運営
(岐阜市民)
「金華山の下は店が少なかったので、いいんじゃないか。友達とか遊びに来たら連れてこられる」
「今まで何もなかった。散歩で歩いて、ちょっと寄ってみようかなって」
施設は官民連携の「にぎわい創出事業」と位置づけられ、名鉄などが運営します。
(名古屋鉄道 地域活性化推進本部 湯浅健一さん)
「非常に豊かなポテンシャルを最大限活用し、新たな魅力向上を図りたいという目的がある。岐阜らしい食材や土産を堪能していただいて、1日充実した日を過ごしていただけるような、ご利用を期待している」
離れた場所からバスの停留所も移転
岐阜の「楽市」。場所は名鉄岐阜駅から北東に約4キロと、歩くには少し距離がありますが、少し離れた場所にあったバスの停留所を「楽市」の前に移転。公園には駐車場もありますが、岐阜バスや市の自動運転バスなど公共交通機関の利用を呼びかけています。
さらに金華山の山頂付近で展望台も併設するレストラン「ル・ポン・ドゥ・シェル」では。
(岐阜観光索道 大澤康範 部長)
「約280度の見渡す限りの素晴らしい景色を見ることができ、景色を見ながら食事できるのが、このレストランの最大の魅力。新たに金華山や長良川エリアに、新しい食事場所や観光施設ができあがるということで、我々も期待している」
「岐阜城楽市」のオープンで宿泊客の増加にも期待
岐阜県では最近、インバウンド需要などを追い風に、観光客の数自体がコロナ禍前の水準に戻りつつあります。しかし、その8割以上が日帰り客。日帰りの場合、観光客が使うお金の平均は約3800円と宿泊客の7分の1にとどまり、まだまだ地元への経済効果は元に戻っていないのです。
(岐阜市 柴橋正直 市長)
「一定期間しっかり滞在型で観光していただき、楽しんでいただくということを期待している」
老舗旅館も「楽市」の誕生に期待を寄せます。
(十八楼 伊藤豊邦 専務取締役)
「岐阜城のぼれるんだ、夜景が見られるんだ。降りてきたら、まだお店やってるんだというような状況が生み出されれば、夜のにぎわいの創出につながるのかな。それが宿泊客の増加にもつながるのかなというふうには思っている」
あさってオープンする「岐阜城楽市」。観光客を呼び込む新たな賑わいの場となるか注目されます。