中高生6人搬送の落雷事故 雷の研究者「ぬかるんだ地面に雷の電流が流れた可能性」

04.11(金)16:37
10日、奈良市の学校のグラウンドに雷が落ちて、中高生6人が搬送されました。落雷から身を守るためにできることを取材しました。
大気が不安定になると、各地で発生する「雷」。雷による事故やその対策などを研究する、中部大学の山本教授は今回の落雷は現場で予測することが難しかったのではないかと話します。
中部大学 雷研究室 山本和男教授
「近くに雷が落ちていて、雷が鳴っていたなどの状況にあったらすぐに避難できたと思うが、恐らくそれまでにあまり雷が落ちてなくて、あの学校に落ちた雷が最初の雷であれば、判断が難しい状況だったんじゃないかなというふうに思います」
複数の生徒が搬送される事態になったことについては…
山本教授
「重体の状態になっている生徒に雷が落ちたんだと思います。雨でぬかるんでいると大地に落ちた雷の電流が、地表面を流れやすくなる。雷の電流の一部が人体に流れて負傷をした可能性はあります」

雷による事故は過去、愛知県でも起きています。
2014年には扶桑町でグラウンドに落雷があり、練習試合中だった野球部の男子高校生が死亡する事故がありました。
10日の夜、名古屋の空は上空の寒気と湿った空気の影響で大気が非常に不安定な状態となり、雷が観測されました。4月から発生が増加する傾向にあるという雷。
どのように落雷から身を守ればいいのでしょうか?
山本教授によると
・鉄筋コンクリートの建物に避難 車の中も比較的安全
・近くで雷が鳴ったり光ったりしたら、いつ落雷があってもおかしくない状況と構える