猛暑でタマネギが値上がり サイズも小さく年末まで高止まりか お買い得はレタスやシャインマスカット

食卓に欠かせない定番食材の一つ、タマネギ。ここ最近の価格が、例年より3~4割ほど割高になっています。猛暑や水不足の影響で、大きさにも変化が起きています。
名古屋市西区にある洋食店「洋食や なかむら」。
昔ながらのスタイルの洋食店で人気のメニューが、手作りデミグラスソースを使った懐かしい味のハンバーグです。
お店こだわりのハンバーグに欠かせないのがタマネギ。
「だしの一番の基礎というか、脇役だけどなくてはならない存在」(洋食や なかむら中村元保 店主)
そのタマネギの仕入れに、頭を悩ませているといいます。
ひと月に仕入れるタマネギの量は40~50kg。20kgあたりの価格は8月が約3500円だったのが、9月は約4200円になったといいます。
「特に夏場はものがよくないものも多い。価格も上がると経営も厳しくなる」(中村店主)
タマネギは平年と比べて高値が続いています。東京都中央卸売市場の1kgあたりの卸売価格は、9月に入り平年より3~4割ほど高く推移しています
農林水産省によりますと、主産地での高温・干ばつの影響により、大きさが小さくなる傾向も出ているといいます。
名古屋のスーパーでも3割近く値上がり

名古屋市千種区のスーパー「サンエース春岡店」では、8月は3~4個入りを171円で販売していた北海道産のタマネギですが、9月になって3割近く値上がり。
「北海道も温暖化の影響を受けている。タマネギの葉が暑さで枯れ、潤沢にとれる状況じゃない」(サンエース 執行役員 宮下裕基さん)
さらに大きさにも変化が…。
「去年は、Lサイズ198円(税込み214円)ほどで販売していたが、今年はワンランク下がったMサイズで198円(税込み214円)になっている」(宮下さん)
店では、タマネギの価格はしばらく高止まりすると見込んでいます。
「愛知県や静岡県産の新タマネギが栽培されてくると、相場が下がってくると思うが、それは年明けからの話なので、年末までは相場が高い状況が続いてもおかしくない」(宮下さん)
一方でお値打ちの食材も

一方、高値が続いていたレタスは、お盆前後は1個322円での販売でしたが、9月11日はなんと108円。仕入れ状況で変動があるといいますが、このところは高い日でも214円と、お盆前後よりだいぶお値打ちに。
さらにあの高級フルーツも…。
「今年はシャインマスカットが、例年よりも2~3割お値打ちになっています」(宮下さん)
シャインマスカットは、日によって去年の半額ほどになることもあると言い、11日は1パック862円でした。
「パツンパツンとした実がぎっしり詰まったシャインマスカットが多く出回っています」(宮下さん)
シャインマスカットは去年より400円お値打ち

農作物の価格を調べられる「アグリネ」によると、9月9日のシャインマスカットの平均価格は1kgあたり1800円。ちょうど1年前と比べると、400円ほど安いということです。
取材したサンエース春岡店では、シャインマスカットが11日で862円でした。
では、なぜお値打ちなのか。宮下さんによると、そもそも9~10月は基本的に価格が下がる時期だということです。
加えて、今年は産地である山梨県や長野県で大雨などの自然災害が少なかったことも安い理由だといいます。
今年は日光を多く浴びているため、甘くて皮がパリッとしていて、粒も比較的大きいそうです。