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「喪失感は計り知れない」東海豪雨から25年 豪雨による心労で父を亡くした娘が「鎮魂歌」

09.11(木)18:57
名古屋市の公園で東海豪雨の犠牲者を追悼
2000年に起きた東海豪雨から9月11日で25年となりました。災害後、心労がたたり父を亡くした娘が、追悼集会で歌を披露しました。
2000年の東海豪雨で堤防が決壊した名古屋市西区の新川沿いの公園で、地元住民ら約30人が、竹あかりを灯したあと、黙とうして犠牲者を追悼しました。
2000年の東海豪雨とは
25年前、2000年9月、名古屋市では、1日の降水量428ミリを観測するなど、東海地方は記録的な大雨に見舞われました。
一夜空けると、死者は10人。浸水した家屋は、約7万棟に及ぶなど、東海地方では、伊勢湾台風に次ぐ豪雨災害となりました。
豪雨で実家が被害の音楽家が父への思い込め歌を披露
集会で歌を披露した音楽家のRitaさんです。愛知県清須市(被災当時新川町)の実家は浸水被害を受けました。Ritaさんの父・奥村順一さんは、片付けなどに追われた影響もあり、心労がたまって約2年後に61歳で亡くなりました。
Ritaさん:
「(東海豪雨が)なかったらもっと長生きしたのかなとかね。うんそういうこともたまに思ったりもします。喪失感っていうのは計り知れないしすごく孤独な苦しみだと思います」
あの日から25年。Ritaさんは、父への思いを込めて歌を披露しました。
Ritaさん:
「大切な人は、いつも一緒にいてともに生きてるんだよっていう、そういう思いを私もそれを感じているし、それを伝えることで、その心にぽっかりね穴が空いた人に少しでも少しでも光になったらなって思って活動していきたい」
会場で歌を聞いた人は:
「あたりまえの暮らしが奪われてしまう災害に対して、私たちは無力だけれど悲しい思いをもちながら前を向いていられると感じた」