名駅近くにある「木密地域」の対策は? 狭い道路、消防車が入れない…火災発生すると延焼の危険高

「木密地域」の火災対策。住宅密集地で起きた大分の火災。名古屋駅近くの「木密地域」の対策は――?
「名古屋駅前の高層ビル群と目と鼻の先に住宅街があります。ここは木造住宅密集地域と言われています」(記者)
名古屋市内には11カ所の木造住宅密集地域があり、中村区の米野地区もそのひとつ。昔ながらの細い路地を挟んで、住宅が並んでいます。
しかし…
「いったん火災が発生すると延焼危険が高い。大規模な火災に発展する恐れがある危険性がある地域だと思っています」(名古屋市中村消防署 中川剛さん)
米野学区を中村消防の署員に案内してもらいました。
「建物の間隔が狭いと火災が発生した時に燃え移る危険も大きくなる」(中川さん)
住宅の敷地のあちこちに消火器が設置されています。
「これは街頭消火器。震災時に置いてあるもの。火災が発生した時も使用できる。消火スプレーや消火器で初期消火をする。初期消火を失敗した時すぐに逃げる。避難する対応をしてほしいです」(中川さん)
火が背丈を越えたら、いち早く逃げ119番通報を

例え初期消火をしても、火の勢いが自分の背丈を越えた場合は、いち早く逃げ119番通報をしてほしいと言います。
「火災が起きるとパニックになってしまうので、事前に避難経路を確認することが重要です」(中川さん)
名古屋市内の消防署は、通報から5分以内で現場に駆け付けるようにしていますが、気になることが――
「いま消火栓がここまであるが、車がここまで来られない。道路幅が3mないですね」(中川さん)
もし、この地域で火災が発生したら、消防車両は中まで入ることが出来ません。
「消防車は入って来られない。道路の向こうからホースを持って走って来ないと、奥はホースを持って入れない」(近所に住む人)
細い路地でも消火活動が出来るようにする道具

細い路地でも消火活動が出来るように、ある道具が搭載されています。
それが――
「ホースカーと言います。消防車が入って行けないような狭い場所にも、車よりもコンパクトで、ホースを延長して小回りもきくので、ほとんどの火災で使われると言っても過言ではない」(中川さん)
米野地区では、消火栓近くの広い通りに消防車を止めて水を確保。そこからホースカーを現場近くまで引っ張っていきます。
この地区で今年3月に起きた火災でもホースカーによる消火活動を行ったといいます。
「火災を早期に発見できるように、住宅用火災警報器を設置してもらうことがある。自宅に消火スプレーや消火器を置くことで、火災を発生させない、広げない対策が必要になる」(中川さん)





