
犬山城も“2倍近く”を検討…全国の『国宝の城』で相次ぐ入場料の値上げ 背景に来場者数の増加や災害への備え


愛知県犬山市の国宝・犬山城は、2026年3月から入場料を550円から1000円に値上げする方針です。修繕や防災対策の費用を確保するためで、松本城や姫路城など全国の名城でも値上げが相次いでいます。
■2024年は65万人あまりが訪れる…「未来」のために値上げ
犬山市の国宝「犬山城」。500年近く前に築城され、日本最古の天守や急こう配の階段など、戦国時代を今に伝えています。

東京から来た子供: 「すごかった。自由研究をお城にしたかったから。いっぱい工夫とか集まった」 奈良から来た人: 「昔のまま残されているので、歴史を感じられました」 しかし、犬山城の「入場登閣料」が2026年3月から、これまでの一般550円から2倍近く値上げして1000円となる条例案が、2025年9月の犬山市議会に提案される見通しとなりました。

犬山城の入場者数は年々増え、2024年は65万人あまりが訪れました。その一方で、10年後には国宝指定100年、その2年後には犬山城築城500年という節目を迎え、値上げは天守の防災設備の改修など、未来へ向けて安定的な財源を確保することなどが目的だといいます。 11年ぶりとなる入場登閣料の値上げに、観光客は…。 名古屋から来た人: 「1000円となると、一瞬足止まるくらいな気もしますね」 東京から来た人: 「国宝なので、守るという意味でも必要な措置なのかなという気はします」

サクラとモミジを描くことで季節を問わずに使うことができるのが特徴の陶磁器「犬山焼」。その販売店の代表は…。 犬山陶器陳列場の平野久子代表: 「前から安すぎると思っていたんですよ。1000円くらいにしてもらえないかなと、ずっと思っていました。古いから修理しなきゃならないし、お金が必要ですから、いいと思います」
■全国の城でも値上げ相次ぐ…専門家「建物の傷みも早くなっている」
築城から500年近く経った歴史的価値があるお城。実は今、全国にある国宝の城の入場料値上げが相次いでいて、松本城・彦根城・松江城も値上げしています。また、白鷺城の愛称もある世界遺産の姫路城は、現在1000円の入場料が2500円に値上げされます。

なぜ、お城の入場料の値上げが相次いでいるのか、専門家に聞きました。 名古屋市立大学の千田嘉博教授: 「お城に来られる方の人数が過去最高という状況が続いています。そういったことによって、木造の建物の傷みも早くなってきているということがありますから」

さらに千田教授は、将来起き得る災害にどう備えるかが課題だと指摘します。 千田教授: 「大きな地震がきても雨が強く降っても未来に伝えていくためには、さまざまな工事が必要だったりします。城跡を訪ねて体感していただける場として生かしていく、整備をしていくことが、これまで以上に大事になると思っています」 国宝を次の時代へ引き継ぐための模索が続いています。