座席はリクライニングしない!?リニア中央新幹線の新しい試験車両「M10」公開 乗り心地は…スーツケースなども荷物棚ではなく“座席の前”に

開業時期が見通せないリニア中央新幹線ですが、きょう新しい試験車両が報道陣に公開されました。その特徴は?
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きょう公開された、新しいリニア中央新幹線の試験車両「M10」。CO2削減のため、アルミ合金は塗装なし。高速で流れる光をイメージした金色のラインがシンボルです。東京・名古屋間が開業した時に走るのは、この車両がベースになります。
車内でまず気付くのは、「荷物棚」が少ないこと。空間を広くすることを考え、最小限に設計されています。そして、最大の特徴が…
(大野勝己記者)
「車内の座席はリクライニングするシートではありません。ただ、座り心地が悪いわけではありません」
東海道新幹線のようなリクライニングシートではなく、背もたれが倒れません。角度は15度で固定。シートの厚みを減らし、座席間のスペースが広く取られています。
つまり、スーツケースなどは荷物棚ではなく座席の前へ。テーブルも前ではなく、横から取り出す設計です。
車内には“プロジェクションマッピング”
(記者)
「時速500キロに到達。大きな揺れはなく、スムーズに進んでいます」
東京と名古屋は約40分。ほとんどがトンネル区間で窓から景色を楽しむのは難しそうです。
そのため、車内ではプロジェクションマッピングも。実際の営業車両でも投影する方向で検討が進められています。
ただ…2035年以降となった開業時期もまだ見通せない状況で、さらに総工費も約7兆円から4億円増えて、11兆円に膨れ上がる見通しに。
(JR東海・丹羽俊介社長)
「(総工費が)11兆円になったことについては、重く受け止めている」
こうした状況の中、実験センターでは、1日2000キロメートルの試験走行が、きょうも続いています。





