ホストにシャンパンなど注文され約300万円のツケ 性風俗店で働くこと強要された娘の母親が悲痛な訴え

悪質なホストクラブに対する規制や罰則の強化を盛り込んだ「改正風俗営業法」が6月28日に施行されます。法律の改正で、被害を防ぐことはできるのでしょうか。

母親:
「まさかこんなことに娘が巻き込まれるなんて信じられない」
こう語るのは、20代の娘をもつ母親です。母親によると、娘はSNSで知り合った男から「実はホスト」と打ち明けられ、ホストクラブに来店するよう頼まれました。店を訪れると、勝手にシャンパンなどを注文され、約300万円の売掛金、いわゆる「ツケ」を作らされてしまいました。そして…
母親:
「期限までに返せなくなると急に態度が変わりました。『どうやって払うんだ』『早く払え!』と怒鳴るようになりました」
ホストから性風俗店で働き大金を稼ぐよう強要された娘は、これに従ってしまったと言います。
母親:
「社会経験が浅く、まだ考えもしっかりしていない若い子がターゲットになっているというのが、とても許せないですね」

悪質なホストクラブによる被害を防ぐための「改正風俗営業法」が6月28日に施行されます。改正法の施行を前に、愛知県警は6月10日、名古屋市中区にある約150店舗のホストクラブを訪問し、各店舗に対して説明をしました。
改正法では、ホストクラブで「別れたくないならシャンパンを入れて」など、恋愛感情につけ込んで客に高額な飲食をさせる、いわゆる「色恋営業」を行った場合は、営業停止などの行政処分に。このほか、売掛金を支払わせる目的で、売春や性風俗店で働くことを求めた場合は、6カ月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金が科せられます。説明を受けたホストクラブの代表は…
ホストクラブ「ABYSS」代表 らんさん:
「一部の悪質店舗の影響で、ホスト業界全体に厳しい目が向けられているが、健全な営業をしていく。(売掛金を出さないために)現金でしっかり払っていただくことを僕らも徹底していきたい」
愛知県警風俗環境浄化対策室 渡邊康之室長
「各店舗のホストの皆さまには、法律を遵守した営業を本当に心がけていただきたいと思っております」