名古屋駅周辺が変わる!空中回廊で繋がる2つのビルには商業施設やホテルも… 2033年度以降に順次完成予定

3月24日、名古屋鉄道が名古屋駅周辺で進む再開発計画の概要を発表しました。名古屋駅周辺はどう変わるのでしょうか?
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24日、名鉄が明らかにした名古屋駅周辺の再開発計画の概要。発表されたのは、名鉄百貨店本館など、現在、南北400メートルにわたって並ぶ6つのビルをひと繋がりの大きな建物に造り替える計画です。
太閤通を挟んで高さおよそ170メートルのビルが2棟建てられ、2つのビルは空中回廊でつながります。
(名古屋鉄道 髙﨑裕樹社長)
「再開発エリアにとどまらない、沿線地域の価値最大化につながる街づくりを行い、新たなランドマークを目指します」
2つのビルの高層階にはホテルやオフィス、低層階には商業施設やバスターミナルが入る予定です。
名鉄名古屋駅も生まれ変わる!利便性向上へ
また、駅も生まれ変わります。現在、名鉄名古屋駅のホームは3面。線路は上下1本ずつの合わせて2線しかなく、行き先の違う列車が同じホームに来るため、どの列車に乗ればいいのか『わかりにくい』のが課題でした。
今回の再開発でホームやコンコースを拡張し、行き先ごとにホームを分けることが可能になる他、線路を倍の4本に増やし、利便性を向上させます。
大規模な再開発で生まれ変わる名古屋駅。2026年度にビルの解体工事が始まり、2033年度以降に順次完成する予定ですが、利用者がどんなスポットを期待しているのか、聞いてみました。
(20代)「全然知らなかった。(増えてほしい店は)洋服とか、入りやすい店。今より入りやすくなれば」
(中学3年生)「近未来みたいに時代に沿った感じで、いま韓国が流行っているのでそういうお店ができたら」
(60代)「豊川に住んでいたので、東三河よりも名古屋の方が最新のものがあるイメージだった。(再開発は)ワクワクします」
24日に発表された名古屋駅周辺の大規模な再開発計画。これにより「名鉄百貨店」から日本生命・笹島ビルまでの南北およそ400メートルにわたる6つのビルが再開発で姿を消すことになります。
これらのビルには、それぞれ長い歴史が…
ナナちゃん「今後も街のシンボルとして位置づけられるように…」
今から71年前の1954年、東海地区初のターミナル百貨店として開店した名鉄百貨店。当初3階建てだったビルを1967年に10階建てに拡大、若い世代をターゲットとしたブランドがずらりと並びました。
そして、1973年には名古屋のシンボル的存在の「ナナちゃん人形」が誕生!CBCに残る、ナナちゃんの一番古い映像は誕生から9年後の1982年。名古屋出身の俳優竹下景子さんが郵便局の1日局長を務めた際、画面の奧にさりげなく映りこんでいました。
その後も、水着姿やサンタクロースの衣装など季節の移り変わりを感じさせてくれました。
ナナちゃんについて名古屋鉄道は「今後も街のシンボルとして位置づけられるようにしていきたい」と話しています。「名鉄百貨店」は来年春に閉店する予定です。
“ギャルの聖地”近鉄百貨店名古屋店も閉店へ
一方、「近鉄パッセ」の愛称で親しまれる近鉄百貨店名古屋店。
今から59年前の1966年に「東海ストア名古屋店」として開業。1998年に改装し「近鉄パッセ」となってからは最先端のアパレルや雑貨店などで若い女性客の心をつかみ“ギャルの聖地”とも呼ばれました。
再開発に伴い、近鉄グループでは新たにできるビルでホテルや商業施設の事業を展開することを検討していましたが、建築資材の高騰などを理由に断念。グループや外部の企業が入るオフィスとして活用する方針です。
期待が高まる再開発計画ですが、もともとは別の再開発構想が示されていました。2017年に、高さ180メートル、南北400メートルにわたる「巨大な壁のようなビル」に建て替える構想が打ち出されましたがその後、新型コロナの影響で業績が悪化したことなどを受けて計画を再検討。
今回の計画発表に至ったのです。しかし、再開発にはさらなる逆風も。それは、建築資材の高騰や人手不足の問題です。こうした難題を抱えるなか、今後の再開発計画をどう進めていくのでしょうか。
名鉄は、ビルに入るホテルのブランドやフロアの内訳など、再開発の詳細な情報については順次発表していくとしています。生まれ変わる、名古屋の玄関口。これからも注目です。