浸水駐車場に「さらに100台」 天井まで水没の地下2階を調査 三重・四日市市

豪雨で水没した三重県四日市市の駐車場の地下2階に、16日、初めて調査が入りました。そこに残されていたのは、100台ほどの車。一部は折り重なるようになっていて、撤去のめどは立っていません。

16日午前、三重県四日市市。
階段を降りていく消防や国交省の職員ら。向かった先は、12日に記録的な大雨により浸水した地下駐車場です。
地下1階と2階があり、地下2階は天井まで完全に水没。地下1階は、約1.2メートルの高さまで浸水したといいます。

地下駐車場に車を止めていたという男性は、当時の様子について。
杉中康人さん:
「滝のように冠水した水が流れ落ちるような状態だった。高級車も沈んで、警報器も鳴っていた」
浸水した翌日から夜を徹して続けられた排水作業。
14日午前に地下1階部分の排水が終わり、駐車場の管理会社が調べたところ、地下1階には、約180台の車が残されていました。

一方、地下2階部分の排水作業は、15日も続けられ、車の様子が気になり、見に来た人の姿も。
家族が地下2階を利用:
「14日の段階で入ったときに地下1階から2階を見ると、踊り場が(浸水で)見られない状態。どうなってるか心配ですけど、どうしようもない」
家族が地下2階に車を止めていたという男性。
家族が地下2階を利用:
「車を買い換えるにも1か月2か月かかる。奥さんの親も高齢で車乗って移動も必要なので…」

浸水から5日目となる16日。地下2階部分の浸水がほとんど解消したため、国交省の職員らは被害状況の調査を行いました。
中部地方整備局 松尾賢二 課長補佐:
「(地下2階の)歩いてきた区間に関しては、100台ぐらいの車が止まっていた。泥をかぶった状態になっていた」

調査した職員によると、地下2階に残されている車は少なくとも100台。
排水で水位が下がったことにより、浮いていた車が折り重なる状態になっているといいます。
駐車場の管理会社によると、出口付近に流された車が詰まっている可能性も。
個々で引き上げることは難しいため、管理会社がレッカーを頼み、一括で引き上げる予定だということです。