被害者の夫に好意を抱いた容疑者の女 「応えられない」で涙も 26年前に起きた西区主婦殺人事件

妻を殺害された高羽さん26年後に警察から逮捕の連絡が
高羽悟さんです。「犯人をこれから逮捕します」警察からの突然の報告でした。
高羽悟さん:
「(警察が)涙目で26年間かかって申し訳ありませんと。自分も今泣きそうです。犯人を今夜逮捕しますと言うから」
高羽さんは、26年間、
高羽悟さん:
「情報提供お願いします」
来る日も、来る日も。チラシを配り、妻を殺した犯人を追いかけていました。
チラシを配布して情報提供を呼びかけていた高羽悟さん:
「これだけやってもなかなか捕まらないので、本当につかまるのかなという不安は毎日ある。やるしかない」
逮捕された容疑者は高羽さんの高校の同級生
事件が発生したのは、1999年11月。名古屋市西区稲生町のアパートで悟さんの妻奈美子さんは、何者かに殺害されました。それから、四半世紀以上が経って、事件は動きます。
愛知県警 村上健司刑事部長:
「約26年の時を経て、被疑者を殺人罪で通常逮捕いたしました」
愛知県警は奈美子さんの首などを刃物で複数回刺すなどし殺害した疑いで名古屋市港区のアルバイト・安福久美子容疑者(69)を逮捕したと発表しました。突然の逮捕でした。
当時2歳で、母親が殺害された現場にいた長男の航平さんは。
高羽航平さん:
「26年間探し続けた犯人がようやく捕まった。その点に関しては、(母に)よかったという報告ができたのかなと思う。まだまだ分からないことが多い中で、これから明らかになってくることもあると思うので、それも含めて報告できる時がくればいいなと思う」
逮捕された安福容疑者は、悟さんの近くにいた人物でした。悟さんとは高校の同級生で同じ運動部に所属。さらに現在の悟さんと安福容疑者の自宅は、車で10分程度の3キロほどの距離でした。
高羽悟さん:
「情けないというか、灯台下暗し。自分の関係者じゃないと本当に思い込んでいた」
高羽悟さんが話す安福容疑者とは
安福容疑者は、一体どんな人物だったのか。番組は、11月3日高羽悟さんに話を聞きました。
高羽悟さん:
「高校時代はおとなしい。今どこの報道見ても“おとなしい”と出ているが、正しいと思う。人殺すような感じではなく控えめでおとなしいタイプだった」
悟さんは学生時代のある出来事が気にかかっていました。
高羽悟さん:
「ちょっとあなた(安福容疑者)とお付き合いする気はないみたいなことをやんわり言ったと思う。なかなかあきらめてくれなかった。バレンタインデーのチョコレートを、3年か2年かは分からないけど単年ではないことはたしか」
安福容疑者は悟さんに好意を抱いていて、それは高校を卒業してからも続いたと言います。安福容疑者は、悟さんの大学時代の運動部の試合を名古屋から豊橋まで見に来ていました。その時にも安福容疑者は、悟さんに好意を伝えていましたが、悟さんが「応えられない」と返すと、安福容疑者は泣いていたといいます。悟さんと安福容疑者が再会したのは、事件が起きる5カ月前、高校の同級生の食事会でした。
高羽悟さん:
「私結婚して仕事しながらバリバリやっているんだけど、大変と。すごく明るかったので、結婚して仕事しながらバタバタやっていると割りとおとなしい子だった印象なので、バリバリやっていると元気になって明るくふるまえるんだとおもって大変だなあと。頑張ってね、大変だけど。(自分も)若い嫁さんもらって子どもが生まれたと(話した)」
安福容疑者は殺人の疑いで逮捕されましたが、はっきりとした動機はまだ分からないまま。悟さんは奈美子さんへの報告が、できていません。
高羽悟さん:
「はっきり言えてない。動機とかが見えてきたから報告。計画性そんなことは聞いてから奈美子には報告したい。(安福容疑者は)真摯に向き合って供述してほしい」
※ 高羽さんの「高」ははしごだか





