
机の引き出しに“放置書類” 後任が見つけて発覚 20代女性主事が約1000件以上の公文書を放置や紛失 停職2か月 岐阜・美濃市

岐阜県美濃市は、書類の放置など公文書の不適正な取り扱いが1000件以上あったとして、20代の女性主事を停職2か月の懲戒処分にしました。
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停職2か月の懲戒処分を受けたのは、美濃市の民生部に所属する20代の女性主事です。市によりますと女性主事は、おととし4月からことし3月までの約2年間にわたり、書類の放置や紛失、事務処理を怠るなど公文書の不適正な取り扱いが1048件あったということです。
このうち、支払いの遅延や過払いなどによる金銭的損害は28万円あまりに及ぶということです。
ことし4月に女性主事が別の部署へ異動になり、後任の職員が机の引き出しに放置された書類を見つけたことから発覚。
女性主事はほかにも上司の指示を無視したり、居眠りしたりするなど勤務態度にも問題があったということです。
市の聞き取りに対し、女性主事は「わからない業務について調べることや確認することが苦手で後回しにしてしまった」と話しているということです。これを受け、市は市長と副市長の7月分の給料を10%カットする条例案を市議会に提出しました。
1048件の公文書「不適正な取り扱い」の内容
1.書類の放置:151件
療育手帳16件、児童通所支援5件、精神保健福祉手帳72件、障害児福祉手当8件、特別児童扶養手当2件、特別障害者手当21件、福祉医療27件
2.個人情報が記載された書類の紛失:3件 (33名分)
※後日発見されました。
3.公印(市長印) の無断使用859件
4.必要な審査手続を経ることなく支給した手当:28件
障害児福祉手当8件、特別障害者手当20件
5.事務処理を怠ったことによる金銭的損害:7件 287,086円
過払分4件 139,646円、支払遅延分1件 147,440円、支払不能分(障害認定の遅延によるもの) 2件 金額未確定
※支払遅延分 1件 147,440円は支払い済み。過払分1件 115,360円は返還済み
虚偽報告と勤務態度不良の内容
・未処理文書の有無に関する上司からの質問に対して、数回にわたり「(未処理案件は) もうない」 との虚偽報告がありました。
・業務遂行にかかる上司からの指示の無視、勤務時間における頻回かつ長時間の離席、勤務時間における居眠り、時間外勤務における私事行為がありました。
【市民への対応】
未処理文書の存在の発覚後、直ちに手続に着手するとともに、特に影響が大きい市 民に対しては、謝罪のうえ、今後の見通しと対応について説明しました (現在、手 続は概ね完了しています)。
支払遅延分のうち、金額が確定しているものについては、すでに支払手続を実施しましたが、支払不能分については、障害の認定が完了次第、すみやかに支払手続を進めてまいります。
また、過払分については、該当者に事情を説明し、返還を求めていくこととします。
美濃市発表資料より