名駅再開発計画に伴い名鉄百貨店が来年2月末閉店へ 「営業終了までしっかりとしたサービスを」

名古屋鉄道の「名駅再開発計画」に伴い、名鉄百貨店が来年2月に店を閉じることになりました。地域に愛された店のこれからは――
「名古屋駅地区再開発計画を名鉄名古屋駅の再整備と共に進めてまいります」(名古屋鉄道 高崎裕樹 社長)
新型コロナの影響で中断していた名古屋鉄道の「名駅再開発計画」。
24日の会見で高崎社長は計画の”再始動”を発表しました。
“ツインタワー”を核とする南北400mの新ビルを2033年度に開業させる再開発計画。
名鉄百貨店の入る建物も解体するため、来年2月末で営業を終えることが発表されました。
新ビルに名鉄百貨店が入るか未定ですが――
「再開発計画の再始動にともない名鉄百貨店はどうなるのでしょうか。まもなく石川社長の会見が始まります」(上坂嵩アナウンサー)
名鉄百貨店の石川社長らが会見に臨み、閉店発表を受けての今後の事業方針を説明しました。
「将来の名鉄が運営する、新たな商業施設を含む再開発計画のために、やむを得ないと判断しました」(名鉄百貨店 石川仁志 社長)
地元密着の百貨店として70年超す歴史

名鉄百貨店は1954年に、東海地区初となる鉄道ターミナル駅直結の百貨店としてオープン。
工夫をこらした様々な催事を企画、にぎわいを呼び込みました。
その後も若者向けの「名鉄セブン」を開業するなどして顧客層を拡大。
1973年には名古屋のシンボル「ナナちゃん人形」も登場しました。
地元密着の百貨店として、70年以上営業をつづけてきました。
「残念であり胸の痛む思いであります。来年の営業終了までしっかりと、名鉄百貨店らしいサービスを継続していきたいと思います」(石川社長)
継続願うも「閉店」の決断

去年1月には名鉄百貨店一宮店が閉店したため、名鉄百貨店の店舗は来年2月で姿を消すことになります。
外商の顧客についてはグループに事業を移管。
今年5月には名古屋駅近くのビルに美術品や工芸品を扱う「M's ROYAL GALLERY」を開き、外商顧客などへのサービス提供を継続していきたいとしています。
また、現在429人いる従業員は閉店後の来年3月末で雇用契約を終了。
グループ内での配置転換や他社への再就職支援などをするとしています。
店舗の継続を願い続けた末に閉店の決断に至ったという石川社長は――
「皆さんが名鉄百貨店の記憶とともに、新たな商業施設で買い物を楽しんでいただけるのを心から願います」(石川社長)