もし野党が不信任決議案を提出したら “衆参ダブル選挙”の確率は4割 「石破総理はぶれる」悩む専門家

夏の参議院選挙が近づく中、いま永田町で囁かれているのが「衆参ダブル選挙」です。国会の会期末が6月22日に迫る中、野党が石破内閣に対する不信任決議案を提出するかどうかが焦点となっています。不信任案が提出されたら、「総理を交代させて衆参ダブル選挙」という可能性に言及する声も聞こえてきます。政治ジャーナリストの青山和弘さんに話を聞きました。

愛知県は、夏の参議院議員選挙愛知選挙区の立候補予定者に向けて、説明会を開催しました。説明会に参加したのは、出馬を予定している人やその関係者など、15陣営です。
愛知県選挙管理委員会の加藤茂委員長はあいさつで「公明かつ適正な選挙が確保できるよう、協力をお願いしたい」と述べました。その後、職員が立候補の届け出に必要な書類や選挙運動の注意点などについて説明しました。
愛知選挙区は4つの議席に対して、国政政党10党が候補者を擁立する方針を示していて、諸派・無所属もあわせると15人以上が出馬する激戦区となる見通しです。夏の参議院議員選挙は、7月3日公示、20日投開票の日程が有力となっています。

国会の会期末が6月22日に迫る中、野党が石破内閣に対する不信任決議案を提出するかどうかが焦点となっています。
自民党 森山幹事長:
「仮に内閣不信任案が提出されれば、石破総理が適宜適切に判断される」
果たして野党第一党の立憲民主党は、不信任案を提出するのでしょうか。政治ジャーナリストの青山和弘さんに話を聞きました。
政治ジャーナリスト 青山和弘さん:
「(衆参ダブル選挙の)確率は私は4割。5分5分よりかは不信任案が提出される可能性は低いと思う」

野党が不信任案提出に慎重になる理由の1つが、トランプ政権との関税交渉だといいます。
政治ジャーナリスト 青山和弘さん:
「関税協議がサミットで妥結されれば、結果を受けて通常国会の最終盤に(不信任案を)出すということもあるかと思うが、関税協議が続く可能性が高まっている。交渉の途中に総理大臣や赤澤経済担当大臣を変えるのかというところが大きなポイントになる。
ただ一方で、参院選前に不信任案を出さないというのは、今まで出してきただけに『石破内閣を信任するのか』『衆院選をするのが怖いんだろう』という批判が出る。野田代表が耐えられるのか。そこが最大の焦点」

また、野党の思惑もさまざまです。青山さんによると、国民民主党は議席を伸ばすために不信任案には基本的には賛成の構えだといいます。一方、日本維新の会で最終決定権を持つ吉村代表は、不信任案に慎重な姿勢を示しています。
日本維新の会が採決で反対に回れば、不信任案が否決される可能性もあるとしています。対する石破総理の考えはどうなのでしょうか。
政治ジャーナリスト 青山和弘さん:
「私も何度も不信任案の話を石破さんとしてきたが『出たら解散するんだ』と即答してきた。ただ、石破さんは非常にぶれる人だし、周囲の意見を気にする人。強いこと言っていても、コロッと意見が変わるところを見てきた。
自民党も石破さんも強気でいるが、(不信任案が)出てみたらわからない。小泉総理もしくは高市総理にしてダブル選挙、参議院議員選挙に突っ込んでいくという『石破さんを交代させる』という可能性も否定できない」