
“やまむら”ちゃんと“もみじ”ちゃん…名古屋城のお堀に住む親子の鹿2頭に名前があった 広沢市長「名物で欠かせない存在」


名古屋のシンボル“名古屋城”、そのお堀には実は2頭のシカが暮らしていて、名前もつけられています。繁殖が難しい現状で、広沢市長はシカの数を増やすことも考えているようです。
■名古屋城のお堀に「シカ」が…実は江戸時代から!?
名古屋城のお堀で、元気よく走り回ったり、草を食べる2頭のシカ、サービス精神旺盛で愛らしい様子に、観光客も驚いた様子です。

観光客: 「なんでこんな所にシカが。本当に置き物かと思って」 別の観光客: 「かわいいですね。長生きしてもらいたいですね」 このシカ、一体いつからお堀で暮らしているのでしょうか?

名古屋城総合事務所の三谷幸司管理活用課長: 「江戸時代から飼われていたという記録が書物に記載されておりまして。戦前にも飼われていたことが分かっているんですけれども、戦争の時にいなくなってしまいまして」 資料によると、戦後、東山動物園からヤクシカを譲り受けるなどして最大56頭まで増えたものの、その後再び減少しました。

現在お堀にいる2頭は、1991年に和歌山城から譲りうけたホンシュウジカの子孫だといいます。
■2頭には名前も…由来は“あの名優”
実はこの2頭の親子には名前があります。 三谷管理活用課長: 「足をケガした方が『もみじ』という名前をつけられまして、その後にもう一頭に『やまむら』という名前がつけられたといわれております。区別することと、呼びかける時に何か名前をつけて呼んであげたいと」 2017年に1頭のシカが足をケガしたことをきっかけに、俳優・山村紅葉さんに因んだ名前が付けられました。

背中に白い模様がある方が子供の「やまむら」ちゃんで、模様がない方が母親の「もみじ」ちゃんです。

名古屋市の広沢市長は、6月の市議会で議題に取り上げられ、初めて名前を知ったといいます。 広沢名古屋市長: 「なるほどねと。やっぱり女優の山村紅葉さんだと、普通考えるとそうですよね。名古屋城名物になっていますので、本当に名古屋城に欠かせない存在だと思います」

2頭の親子はどちらもメスで、母親の「もみじ」は人間でいうと60歳で、あと5年ほどでシカの平均寿命に達するといいます。 将来、名古屋城からシカの姿が消えてしまうのでしょうか? 広沢名古屋市長: 「なんとかね、よそからもらうことになると思いますけれども頂いてきて、絶えないようにしたいです」