コレあなたが作ったの?商業の街、半田市のヒットメーカー列伝
はるな愛と村上佳菜子が東海地方の話題のスポットに出かけ、“気になる”を調査しながらぶらり街歩きする番組『デラメチャ気になる!』。3月14日の放送では、半田運河のもとで物流の拠点として栄えた半田市へ。意外なヒット商品を生み出したおもしろい人探しをしました。
バカ売れの焼き物?
飛ぶように売れる焼き物があると聞き、半田市郊外にある工房へ。そこでは、自称"変人"職人の小西洋平さんが粘土をこねていました。工房を見渡すと大小様々な狛犬がたくさん。「今、狛犬にこだわっている。あえて売れないものを作っている」という小西さん、どうやらこれはヒット商品ではないようです。
アトリエにいくと、派手な急須が並んでいます。1つ3~5万という代物ですが「売れやしないよ、誰が買うんだ。たかが急須だよ」とつぶやきます。ヒット商品が何かわからないまま、帰りの道中で常滑市の急須専門店『常滑焼 急須館』に入ってみると、そこには小西さんの写真と作品が陳列されていました。
アトリエに置いてあったものよりも値段が高く、ほとんどが10万円以上!「日本人よりも中国人がたくさん買う」と館長さんに話を聞きます。実は小西さんは、海外から評価されている急須職人でした。特にきらびやかで芸術性の高い急須を好む中国で大人気。
実用性を重んじる日本の急須の良さを残しながらも遊び心にあふれ、注ぐお茶すら華やかに見えると、海外の愛好家たちが競って買って帰るそう。彼の発言にすっかり騙されてしまいましたが、小西さんは数々の陶芸の賞を受賞している紛れもないヒットメーカーでした。
「感性と心を作品に訴える。わかってくれる人が万人に1人いればいい」とヒットの極意を語る小西さん。陶芸家の家系の長男に生まれ、20代で独立。職人歴62年、今では日本を代表する急須職人となりました。そんな彼が現在夢中になっているのは、使えない急須。
ころんとした可愛いフォルムですが、蓋が開かず急須ではありません。おびただしい数の急須の恰好をしたオブジェを並べて、急須の大河を作っている最中なんだとか。この壮大なアートが完成したら、新設している常滑市役所新庁舎に展示予定だそうです!
子どもがハマる段ボール?
続いては、半田市の物流を支える段ボールを利用したヒット商品がある『トミタパックス』へ。工業用の段ボールを作る傍ら、その技術を利用して「段ボール遊具」を製作。去年から販売し始め、子どもの施設や一般家庭から注文が殺到中なんです!
遊具は18種類あり、平均台や輪投げ、すべり台などがすべて段ボールのみで作られています。その人気の理由の1つは、クオリティーの高さ。例えば、おままごと用のキッチンはガスのつまみが回せる、魚のグリルが引き出せるなど細部まで再現しています。
そして90㎏のスタッフがすべり台をすべってみてもビクともしないほど丈夫!遊具の内側も段ボールを隙間なく詰めることで強度を保っています。これほど頑丈な上に、使わなくなったら普通の段ボールと同様にリサイクル等の処分が可能。手触りが柔らかく、環境に優しいことも魅力の1つです。
SNS担当の常磐井得さんは段ボールアートを作成し、SNSに投稿。猫やうさぎ、戦車など20種類ほどの作品を投稿し、そのリアルさが話題を呼んでいます。段ボールにしかない素材感やあたたかみをよく知っているトミタパックスの社員だからこそ、段ボールの利点を極限まで活かす方法を見出せるんですね。
『デラメチャ気になる!』
はるな愛と村上佳菜子が東海地方の話題のスポットに出かけ、“気になる”を調査しながらぶらり街歩きする番組。Locipoでは過去の放送も配信しています。
【放送局】テレビ愛知 毎週日曜日 午後2時30分放送
【番組HP】https://tv-aichi.co.jp/deramecha/
【配信】Locipo YouTube
※記事の内容は放送当時のものです。