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【JERA×デンソー】水素をつくる実証試験を公開 消費電力減で製造コスト削減 2026年以降実用化へ

10.20(月)18:05
名古屋市港区の火力発電所で、次世代のエネルギーとして期待される“水素”をつくる実証試験の様子が10月20日、報道陣に公開されました。高い温度の水蒸気から水素をつくる仕組みで、製造コストの削減を図る狙いがあります。
公開したのは中部電力が出資する発電大手のJERAと自動車部品大手のデンソーです。新名古屋火力発電所の敷地内に設置した、デンソーの「SOEC」と呼ばれる装置を使って水素製造の実証試験を2025年9月から始めています。
700度ほどの高温の水蒸気に、発電所からの電気を流して水素と酸素に分解する仕組みです。水温が高いほど水を分解する効率も高くなる性質を利用して、投入する電力を1割から2割減らし、製造コストの削減につなげる狙いがあります。1時間当たりの水素の製造量はボンベ5、6本(約4キログラム)ほどで、2026年半ば以降は規模を大幅に拡大して実用化を目指します。
JERAは「火力発電所での水素利用も検討したい」としています。