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消防団員が減少傾向に…背景に3つの要因 専門家「報酬を上げることが必要」

11.20(木)16:50
大規模火災を防ぐ「初期消火」などで活躍するのが、地元の「消防団」です。しかし現在、消防団員は減少傾向に。その背景を専門家に聞きました。
防災行動学を専門とする、東京大学大学院の松尾一郎客員教授。
消防団員が減少傾向にある背景に、3つのポイントがあるといいます。
1つ目は、高齢化社会です。
「日本全体が高齢化社会であるので、消防団も同じように高齢化社会になっているということと、日頃から消防団員は近い関係の中で生活を共にしたりということがある。若い人の中には、そういうことをよしとしない人もいる。若い人を消防団員に加入させるのは現状難しい」(東京大学大学院 松尾一郎客員教授)
2つ目は、社会の変容です。
「地域で根差している生活形態の中で、消防団を生み出しているというのがこれまでだった。そういう生業自体が成立しなくなってきたので、消防団員の確保は難しくなってきた。人間関係が薄れている中で、団体活動を維持するのが難しい」(松尾客員教授)
3つ目は、活動の報酬です。
「標準報酬を上げていくことは必要だと思う。普段は市民として活動する中で火災が起きると、消火活動にあたる危険な作業に入る。思いがない限りできない仕事、ボランティアだと思う。定足数含め、見合うためには報酬含めきちんとしていかないといけない」(松尾客員教授)





