政治や選挙の“とっつきにくさ”をなくすには…若者の投票率アップ目指し大学生らがイベントで試行錯誤

選挙のたびに指摘されるのが、若者の投票率の低さです。直近の国政選挙でも10代、20代は40%に届いていません。この状況を変えようと活動する大学生たちを取材しました。
メタバース空間で開かれた、政治家が討論をするイベント。
現役国会議員らが各政党から参加し、政党ごとの考え方の違いや政策などを議論する様子を大学生が見守りました。
仕掛けたのは、全国各地に拠点を持つNPO法人「ドットジェイピー」。
10代や20代といった、若い世代の投票率のアップに挑んでいます。
若者の投票率は低迷が続いています。総務省によりますと、去年10月にあった衆議院選挙では10代は39.43%、20代は34.62%。全体の投票率に比べて、低さが目立っています。
若い世代に関心を持ってもらうために…

同じ世代が、どうしたら関心を持ってくれるのか――
東海地方で活動するメンバーは、政治や選挙の“とっつきにくさ”をなくす「仕掛け」づくりに試行錯誤していました。
「政治って難しいかなって思うんだけど、入り口がイベントとか楽しいフェスみたいな形で、選挙を知るみたいなところは大事かなと」(「ドットジェイピー」 東海エリアのメンバー)
6月最後の土曜日に愛知県岡崎市で開くイベントでは、「政治色」が前面に出ないよう、キッチンカーを並べることにしました。
一方で、7月は参院選が控えていることから、模擬選挙のブースや議員とのトークセッションを設けようと準備を進めています。
議員は「普通の人と変わらない」

狙いについて、東海地方の中心メンバー、岡本紗輝さんは――
「議員さんと話して、普通にその辺にいる人というか、普通の人と変わらないんだなみたいな、だからもっと何か自分が、こうしていきたいとか伝えてもいいんだなと。意外と社会って身近にあるんだなみたいなのを、伝えるきっかけになればいい」(「ドットジェイピー」愛知支部 岡本紗輝さん)
活動を通して、選挙への関心が周りの友人たちの間でも、徐々に高まりつつあると感じているという岡本さん。
それをどこまで広げて、投票に結び付けられるかが課題です。
「興味があるって答えてくれる人が多いのにもかかわらず、投票率が上がっていかないというギャップが難しい。私たちはどの党に入れてほしいとか、そういうのは全くなくて、自分の日常と社会とつながっている部分を、見つけるきっかけになってほしい」(岡本さん)