アジア大会ボランティア問題“渦中”の上園晋介・名古屋市議 辞職勧告決議案は否決され議員続投へ 新副議長は沢田晃一氏

名古屋市議会の上園晋介議員がアジア大会のボランティアに無関係の市民を登録していた問題で、きょう上園市議に対する辞職勧告決議案が否決されました。本人は現時点で議員を続ける意向です。
【写真を見る】アジア大会ボランティア問題“渦中”の上園晋介・名古屋市議 辞職勧告決議案は否決され議員続投へ 新副議長は沢田晃一氏
(名古屋民主 上園晋介 市議)
「真摯(しんし)に受け止めて議会の判断を待ちたいと思います」
きょう開会した名古屋市の6月定例会。その議場に“渦中の人”の姿がありました。
(当麻葵 記者)
「マスク姿の上園市議は、終始、天井の一点を見つめています」
市議会会派の「名古屋民主」に所属する上園晋介市議。過去に名刺交換した市民26人の個人情報を無断で使い、アジア大会のボランティアに勝手に登録していたことが発覚し、先月、副議長を辞職しました。就任からわずか「1週間」。異例の“スピード辞職”でした。
こうした中、きょう新たな動きが。
「議員の職を辞することを勧告する決議を行う」
きょうの市議会で「減税日本」が「一連の問題で議会への信頼を損なった」として上園氏に議員の辞職を求める勧告決議案を提案しましたが…
「起立少数であります。本案は『否決』されました」
審議の結果、自民や所属する名古屋民主などによる反対多数で否決されました。
進退は「謝罪を終えた後で考える」
上園市議の進退について、ある市議は「議会がジャッジするのではなく、地元の声を聞いて自ら判断すべき」だと話していました。終了後、取材に応じた上園氏は。
(名古屋民主 上園晋介 議員)
「真摯に受け止め深く反省して本会議に臨みました。説明・謝罪を行っている最中で、今後については今この場で申し上げられない」
上園氏は現時点で議員を続ける意向を示した上で「無断で個人情報を使った26人への謝罪を終えた後で改めて進退について考える」と話しました。
一方、上園氏の辞職で“空席”となった副議長のイスをめぐる選挙もきょう行われました。新たな副議長には公明党名古屋市議団の沢田晃一市議が選ばれました。
(公明党名古屋市議団 沢田晃一市議)
「市民との協力体制をより一層強くしていく必要がある」